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ジェッダのスタジオが子供の教育に適したオンラインゲームを制作

ゲームの対象年齢は5歳から11歳で、それぞれが15分から20分程度の4つのレベルで構成される。プレイヤーはゲーム終了後も遊べて、キャラクターとやりとりしたり、タスクを完了させたりできる。(写真/提供)
ゲームの対象年齢は5歳から11歳で、それぞれが15分から20分程度の4つのレベルで構成される。プレイヤーはゲーム終了後も遊べて、キャラクターとやりとりしたり、タスクを完了させたりできる。(写真/提供)
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15 Jun 2021 06:06:26 GMT9
15 Jun 2021 06:06:26 GMT9
  • ハカワティがアラブの文化、歴史、言語から着想を得た代替ゲームを提供

ルバ・オベイド

ジェッダ:子供が長時間画面に向かい、ゲームを習慣にしてしまっていることに多くの親が心配を抱いている。動画やオンラインゲームがメンタルヘルス、行動、認知機能に及ぼす悪影響についての議論は社交の場でのいつもの話題になっている。

ジェッダのゲーム開発スタジオ・ハカワティでは、アラブの子供たちにアラブの文化、歴史、言語に着想を得た教育効果のある代替ゲームを準備をしている。このゲームは子供たちにもっと素晴らしい将来の夢を抱かせようと試みる。

「子供にゲームをさせないようにするのは不可能です。現在ではもう親が禁止することなどできないのです」と、ハカワティ創業者のアブドゥラ バマシュモス氏がアラブニュースに語った。「ですから、内容の優れた代替ゲームを提供することが、最善の解決策になります」

子供をゲームに熱中させておけばその間親はくつろげることもできる、とバマシュモス氏はいう。子供にデバイスでのゲーム遊びを止めさせようとしても不可能だし、試みてもやっかいだろう。

子供たちがこの世界と関わりをもつやり方は益々バーチャル化しており、オンラインゲームの暴力が引き起こしかねない危険は バマシュモス氏率いるチームにとって大きな懸念事項だ。

「ゲーム内のあらゆる暴力の兆候に反対します。娯楽が暴力的な内容である必要はありません」

この地域全域の親に向けてほぼ毎日のように、子供のオンラインゲーム行動に注意を払うように呼びかける何百ものメディア記事、投稿、動画が出回っている。

こうした警告メッセージは、人気のあるビデオゲームに関連した悲劇的な出来事がメディアに取り上げられた直後に必ず急増する。

ごく最近、エジプトの12歳の少年が休憩なしに何時間もPUBGというオンラインゲームに熱中している最中に心臓発作で死亡した出来事に関する記事が、大いに拡散した。

子供たちがゲームで画面に向かう時間が長すぎるといつも心配している親がたくさんいる。

ゲーム内のあらゆる暴力の兆候に反対します。

ハカワティ創業者アブドゥラ  バマシュモス氏

画面に向かう時間は有害なほど中毒性があるとみなされることが多い。子供の身体的健康や社会生活面での健康、それに若者の自殺、家庭な暴力、いじめについての懸念も持ち上がる。

ゲーム開発とプログラミングの教授経験があるバマシュモス氏は、オンラインゲームによって子供たちの間で攻撃的な言葉がたやすく標準的な言い回しになってしまう様子を目にしてきたという。

揺籃期にあるスタジオ、ハカワティ・ゲームの最初の製品は2021年末までにリリース予定だ。とはいえ、デモバージョンなら無料で既に利用できる。

対話型物語形式のこのゲームでは、プレイヤーはアラビア語を話すオリジナルのキャラクターと一緒に、文化を反映した安全な環境をいろいろと冒険していく。

バマシュモス氏によると、同スタジオでは、若者の教育、価値観の向上、好奇心の刺激を目指しているという。これは創造性、戦略的思考、問題解決能力、調査スキルの育成を通じて行われる。

「このゲームは価値観、アラビア語、科学に重点を置いています。子供たちに科学を勧めたいです」

アイデアの背後にいる有能なチーム。暴力的なオンラインゲームに替わる安全なゲームの提供を目指している。

アラビア語でナレーションされるゲーム内の物語を通じて、ハカワティはアラビア文化の科学遺産と現在の橋渡しをしようとしている。これは歴史的に大きな影響力をもったアラビアの科学者の紹介を通じて、またキャラクターやその名前、洗練された過去の人生物語でプレイヤーのアラビア語での対話能力を向上させることを通じて行われる。

バマシュモス氏によると、かつて科学者は映画や漫画で、社交性の欠如した妄想狂の内向的オタクとして描かれていた。

ハカワティでは、子供たちにもっと現実的で心に響く科学観を広めたいと願っている。「良い教育を受けると素晴らしいことを実現できる、子供たちに理解してもらいたいのです」

ゲームの対象年齢は5歳から11歳で、それぞれが15分から20分程度の4つのレベルで構成される。プレイヤーはゲーム終了後も遊べて、キャラクターとやりとりしたり、タスクを完了させたりできる。

ハカワティでは、子供たちの現実に合ったオリジナルゲームの制作を通して、子供たちに自分のアイデンティティを探り、自分自身や自分の文化についての新たな発見をしてもらおうと試みている。

「私たちは科学者、大志を抱く人、賢明な人のコミュニティであり、あらゆるタイプの否定的ステレオタイプを消し去ってしまうことを願っています」とバマシュモス氏は述べている。

このゲームでは多様性やインクルージョンも奨励される。

「キャラクターの開発にあたってのもう一つの重点は多様性でした。アラブ地域を特に重視しましたが、さまざまなバックグラウンドをもつさまざまな人種のキャラクターを用意しました。障害者のキャラクターも含めるようにしました」

ハカワティ(@HakawatiAR)はサウジアラビア王国で、子供向けのゲームのみに開発の重点を絞っている唯一のスタジオだと言われている。  

サウジアラビアではゲーム開発はまだ黎明期だが、同社のさまざまな国籍とバックグラウンドをもつ多様性のある若いチームはスタジオの興隆にプラスに貢献する、とバマシュモス氏は考えている。

ハカワティの開発者、ソフトウェアエンジニア、デザイナー、人工知能専門家は全員がサウジアラビアを拠点にしているという。

同スタジオでは、チーム構築にあたって、必要時にサウジの開発・デザイン・アニメーションコミュニティの若き一員に作業に加わってもらう際も、サウジに拠点を置く人材に主に依拠し、投資を行っている。

ハカワティの最大の目標は子供向けゲーム開発の中東におけるパイオニアになり、ゲーム利用者を世界中に拡大することだ。

「当社にとっての最大の課題は時間です。ゲームや開発には莫大な時間がかかります。その上、課題は急激に増えています」

ハカワティはMITエンタープライズフォーラムがBab Rizq Jameelの協力を得て開催した今年のMITEFサウジアラビアに参加した。500社以上のスタートアップ企業が応募したが、ハカワティはセミファイナルに残った15社の一つだ。

同スタジオはキング・アブドラ科学技術大学が開催したTAQADAMスタートアップ・アクセラレーターでもファイナルに残った。

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