
東京:日本のとある都市が、人気アニメ「となりのトトロ」の制作者にインスピレーションを与えた特別な森を保全するために、クラウドファンディング・キャンペーンを開始している。
東京近郊の所沢市は、3.5ヘクタールの「トトロの森」を26億円(1900万ドル)で購入する計画を立てており、そのごく一部をクラウドファンディングで賄うつもりであることを、市の職員がAFP通信に語った。
「そのエリアは、宮崎(駿)監督が歩いてトトロの構想を練った場所です」と職員は述べ、今回の計画は、その森林を緑地公園として保全することを目的としていると付け加えた。
宮崎監督のスタジオジブリが1988年に公開したこのアニメには、愛らしくも謎めいた森の精霊トトロが登場し、たちまち世界中のファンが知る人気キャラクターとなった。
トトロの舞台となった森は、東京から約30キロ北西にあり、約7000本のオークの木が生えている。
所沢市は、クラウドファンディングで25000円(185ドル)を寄付してくれる参加者を募り、参加者には返礼として、スタジオジブリが提供してくれた背景画の複製が贈られる。
まずは国内の参加者を対象に1000セットが用意されているが、関心が高ければ追加も考えていると職員は語った。
今回のキャンペーンで賄われる額は土地購入費のごく一部に過ぎないが、これにより森への注目度が高まり、緑地保全への支持が集まればと所沢市は期待している。
高畑勲氏とともにスタジオジブリを設立した宮崎駿氏は、「千と千尋の神隠し」など一連のヒットアニメ作品で知られているが、なかでもトトロは多くの人々から愛されているキャラクターだ。
AFP