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ジッダ:サウジアラビアと日本のアニメ映画『ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語』が、アジア・MENA(中東・北アフリカ)文化技術経済協力フォーラムに合わせて、香港でプレミア上映された。
サウジアラビアのミスク財団の子会社であるマンガプロダクションズと日本の東映アニメーションが共同制作したこの作品は、アジアの当該2カ国間における初のアニメーションでの提携となる。
12月19日のプレミア上映会には、政府関係者、中東の外交官、エンターテインメント業界のリーダー、中国の報道機関の記者などが出席した。
『ジャーニー』は、マレーシア、日本、インドネシアなど、アジア各国で上映されている。
プレミア上映の一環として、またサウジアラビアと中国の関係強化の一歩として、マンガプロダクションズと香港の映画制作会社サロンフィルムズは、配給、映画制作、映画融資の分野でサウジの若い才能にインターンシップの機会を提供する覚書に調印した。
今回の提携について、マンガプロダクションズのCEOであり、『ジャーニー』のエグゼクティブプロデューサーであるイサム・ブカーリ氏は、次のように述べている。「私たちは、クリエイティブ・コンテンツ分野の流通市場と才能育成において、中国のパートナーと独自の友好関係を築くことを目指しています。そして、サウジアラビアの複数の世代が中国映画を楽しんでいます。様々な世界市場のクリエイティブ・コンテンツ業界においてサウジの足跡を残し、優れた成功を記録することができた『ジャーニー』を始め、サウジのコンテンツを共有する時が来たのです」
マンガプロダクション、サロンフィルムズ、デジタルデイライトアニメーションは、『ジャーニー』のアジアでの独占配給契約に合意した。
また、中東、北アフリカ、欧州、北米、日本の46のプラットフォームにおいて、5つの言語で視聴することができる。
サロンフィルムズ会長のフレッド・ワン氏は次のように述べている。「私たちは、『ジャーニー』のアジア配給に参加し、このユニークなアニメ映画をアジアのさまざまな地域の観客と共有できることを嬉しく思っています。今後数年間、アジアと中東のさらなるコラボレーションにより、よりエキサイティングで革新的なコンテンツが制作されると信じています」
このアニメ映画の監督は、『GODZILLA 決戦機動増殖都市 』などの静野孔文氏が務めている。
中国語版『ジャーニー』では、世界的な名優ジャッキー・チェンがアブドゥル・ムッタリブ役を、ワン・チェンホアが主人公アウスを演じている。
『ジャーニー』は、アラビア半島の文明や古代アラブの物語から着想を得ている。サウジアラビアのチームは主にイラスト、演出、制作、事実確認を担当し、300人以上がこの映画に携わった。
この作品は海外の観客から好評を博し、オランダのセプティミウス映画祭で『最優秀エクスペリメンタルシネマ賞』を受賞した。