
NHKの人形劇「新八犬伝」などで知られる人形作家の辻村寿三郎(つじむら・じゅさぶろう)さんが5日午後11時27分、心不全のため広島県三次市内の病院で死去した。89歳だった。
旧満州(中国東北部)生まれ。葬儀は関係者で行った。喪主は二代目寿三郎の川崎員奥(かずお)さん。
1944年広島県に引き揚げ、戦後、人形制作の道に進んだ。
上京して小道具製作会社に就職し、26歳で独立。辻村ジュサブローの名で、70年代に人気を博したNHKの連続人形劇「新八犬伝」「真田十勇士」の人形美術を担当した。
舞台衣装のデザインなども手掛け、演出家の故蜷川幸雄さんの作品ではアートディレクターを務めた。2000年に改名し、本名の寿三郎を名乗っていた。
時事通信