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米村貴裕氏:SF小説シリーズ「ビースト・コード」の著者

米村貴裕氏はSFストーリー執筆・創作のインスピレーションについて語ってくれた。
米村貴裕氏はSFストーリー執筆・創作のインスピレーションについて語ってくれた。
米村貴裕氏はSFストーリー執筆・創作のインスピレーションについて語ってくれた。
米村貴裕氏はSFストーリー執筆・創作のインスピレーションについて語ってくれた。
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24 Mar 2023 01:03:12 GMT9
24 Mar 2023 01:03:12 GMT9

アミン・アッバス

ドバイ:米村貴裕氏は日本のSF作家・PC/ITライターで、SF小説シリーズ「ビースト・コード」の著者として知られる。

米村氏はアラブニュース・ジャパンに対し、彼のアニメやマンガへの情熱は子供の頃にプレイした「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」などのテレビゲームから始まったと説明する。

「将来のいつか、インパクトのあるものを自分の手で作れるようになろうと決意しました。いつの日か世界にセカンドインパクトを与えるようなゲームを作るというアイディアについて調べたり考えたりし始めたのです」。現在の彼のお気に入りは、マンガだと「ガーディアン・ビースト」、アニメだと「ゾイド -ZOIDS-」なのだという。

米村氏は1994年、最初の著書としてテクノロジー入門書を出版した。「『Beast Code(eigoManga)』は私が取り組んだ初めてのマンガプロジェクトで、プレスリリースも出しました。私には60冊以上の著書があります」

「私の小説『ビースト・コード』をマンガとして再構築したものです。特に、マンガだけに可能な表現を考えました。イラストで構成されたコミックは文章の説明がなくても楽しめるアート形式だと考えています」

「さらに、運命の出会いが訪れました。奇跡のような話なのですが、取材の冒頭でお話しした私のお気に入りのマンガ『ガーディアン・ビースト』の作者である漫画家の秋田恵微先生と連絡を取ることができたのです。一ファンの厚かましいアタックにより、企画案や夢だったものが実現可能なプロジェクトになりました」

「実は、『人間のキャラクター』と『ドラゴンなどのファンタジー的キャラクター』の両方を正確に描きたかったのですが、思うようにいかず苦労していたのです。この問題を解決できたことは奇跡でした」

「ビースト・コード」の著者として、米村氏は次のように語る。「ドラゴンやビーストは人間と共存しており、彼らの本性は見かけとは違います。大切なのは痛みや優しさを知っている心であり、それらを学び使うことができる心なのです」

「本のタイトルはどれも『ビースト』ですが、それぞれが一冊で完結するストーリーになっています」

「このメッセージの原点は多分、私のお気に入りのアニメとしてお話しした『ゾイド -ZOIDS-』を見ていた時に意図せず芽生えたのだと思います。このアニメは『ゾイド・メカ生体戦記』とクレジットされることもありました。二つの全く異なる実体、メカと生体の融合です。このアニメのメカは全て3DCGで描かれていましたが、背景と生体(人間など)は当時の主流手法だったセル画で描かれてから合成され、映像が出来上がっていました。この頃はプレイステーションがまだ大したことがないレベルだった時代です。80年代から90年代のデジタル技術の限界でした。それにもかかわらず、ストーリーには心からのメッセージが込められており、私は違和感を覚えることなく魅了されました」

「『ビースト・コード』は科学的知見とロマンスが交錯する新感覚SFエンタテインメントです。それはシリーズ全体のコンセプトあるいはキャッチフレーズでもあり、ストーリーの根幹でもあります。私は学校が好きではありませんでしたが、幸運にも先生のおかげで学校に在籍したままでいられたので、最終的にはエンディングに到達する(学校の課程を修了する)ことができました。当時その先生に言われたのは、博士号を授与されたということは難しいテクノロジーについて分かりやすい形で多くの人々に広めることができる能力を持っているということだから、それを最大限に活かすべきだということでした」

米村氏はもうすぐ発売される「Beast Code」の詳細を語ってくれた。「このプロジェクトは奇跡から生まれました。この場を借りて、この本の出版を引き受けていただいたeigoMangaのオースティン・オスーク氏、奇跡的に出会うことができた漫画家の秋田恵微先生、やはり奇跡的に出会えて台詞を翻訳していただくことができたクサダ・アツオ氏に感謝したいと思います。前向きに取り組んでくださったお三方にこの場を借りてお礼申し上げます」

「『Beast Code』のあらすじのほんの一部をご紹介します。古代から継承される遺伝子の発現で、21世紀に暮らす雷貴(らいき)は”龍”の心体を露わにされる。果たして体が”ビースト”になろうと愛は普遍なのか?古代の遺伝情報が示す生命の秘密とは?」

「小説より読みやすいマンガを使って科学的知識を広める機会を得てから長い時間が経ちました。子供から大人までのあらゆる人に、幼稚ではないけれども難しくないこのマンガからのメッセージを受け取ってもらいたいと思っています。マンガはこのような一コマだけでメッセージを心に届けることができます。今や文化となったマンガは、これからも新たな可能性を開いていくと思います」

今後のプロジェクトについて、米村氏は次のように語る。「私の最新のSF小説『リサイクル・ブレイン』が発売されました。出版社(リーダーズノート)はこの本を海外で出版することを考えています。ですので、ファンタジー的キャラクターが登場するだけでなく様々な要素が融合されているこの新作で、そう遠くない未来にお会いできるかもしれません」

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