ラハフ・ジャンビ

サウジアラビアのマンガ・プロダクション社は3月28日、株式会社つばさと提携し、「キャプテン翼」の制作や配信、その他様々なプロジェクトで協力することを発表した。

調印式には、「キャプテン翼」の作者である世界的な漫画家、高橋陽一氏が出席した。

マンガ・プロダクションのCEOであるイサム・ブカーリ氏はアラブニュースに次のように語った。「30年以上もの間、『キャプテン翼』は多くの世代に親しまれてきました。マンガ・プロダクションと株式会社つばさのパートナーシップは、明日のヒーローを育て、国内および世界のクリエイティブ・コンテンツ業界を豊かにするという我々のビジョンを広げることを目的としています」

「キャプテン翼」は、アラビア語で “キャプテン・マジッド “として知られ、1981年に高橋氏が作画した日本の漫画シリーズで、90年代にはサウジアラビアを中心にアラブ世界で愛された。このシリーズは、サッカーに深い情熱を持つ11歳の生徒を中心に展開される。

日本では大空翼として知られているキャプテン・マジッドは、いつか日本で開催されるFIFAワールドカップで優勝するという彼の夢を追い、競争、友情、才能をめぐる旅に視聴者を誘う。

アラブニュースとYouGovが実施した「アラブ人の日本観についての調査」によると、回答者の75％が 「キャプテン翼」を最も好きなアニメとして挙げている。

“キャプテン翼 “は、サッカーを大衆に広めたことで、世界的に最も記憶に残る漫画やアニメのシリーズの1つとなり、特に日本では有名な作品である。また、このシリーズをきっかけにプロを目指した選手も少なくないと言われている。

株式会社つばさの代表取締役社長、岩本義弘氏は、次のようにコメントしている。「『キャプテン翼』が国際的に、特にサウジアラビアや（中東・北アフリカ）地域で、さまざまな世代に愛され続けていることを大変うれしく思います。クリエイティブ・コンテンツ産業では地域のパイオニアであるマンガ・プロダクションとパートナーシップを結び、『キャプテン翼』やビジネスチャンスを通じてこれから成功を重ねていくことを楽しみにしています」

「キャプテン翼」は、日本の漫画シリーズとして最初に発表され、その後、アニメシリーズに移行し、1983年から1986年にかけて放映された。

その後、多言語に吹き替えられ、1990年には中東でアラビア語で放映され、国際的な人気を博した。

2010年までに、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語に翻訳された。

2017年からは、数巻がアラビア語公式翻訳版として発売され、その初版の3分の1が出版元の紀伊國屋書店からシリア難民の子どもたちに寄贈された。

「キャプテン翼」は、全世界で8200万部以上を売り上げ、世界で最も売れているマンガシリーズのひとつであり、アニメシリーズはトップ100アニメシリーズのリストで41位にランクされている。