
ブリュッセル:EU、任天堂、消費者団体は4日、人気のゲーム機Nintendo Switchに欠陥があるとして数千件の苦情が寄せられていたことを受け、欧州の所有者に対し無償での生涯修理を提供すると発表した。
欧州委員会が「反応の悪いコントローラーに関して繰り返し発生している技術的問題」に関して任天堂にプレッシャーをかけたと発表したことを受け、同社は修理を提供することになった。
欧州消費者機構(BEUC)が、欧州委員会に対してこの欠陥のあるコントローラー問題を提起していた。
Nintendo Switchユーザーの間では「Joy-Conドリフト」として知られてきたこの問題は、プレイヤーが操作しているキャラクターが画面内で勝手に動いてしまうという事態を引き起こしてきた。
BEUCはユーザーの証言から、Nintendo Switchのおよそ10台中9台が、「2年以内の使用で壊れている」と述べている。
BEUCを構成する各消費者団体は、2021年1月までにNintendo Switchに関して約2万5,000件の苦情を報告している。
任天堂は技術サポートページに、EU、スイス、英国のユーザーは任天堂修理センターにて「無償」かつ「さらなる通知があるまで」欠陥のあるNintendo Switchの修理を受けることができるとの通知を掲載した。
この通知によると、「これは問題の症状が通常使用による摩耗によって発生した場合、さらには任天堂が提供する24カ月間のメーカー保証期限を過ぎていても適用される」という。
EUは、電気電子機器廃棄物(E-waste)削減のために消費者家電製品における計画的陳腐化を減らす意向だ。
欧州委員会は先月、ある提案を採用した。この提案がEU法になった場合、メーカーは製品の保証が切れた際により安価かつ容易に修理を行えるようにすることを義務付けられるため、消費者に「修理する権利」がもたらされることになる。
AFP