

ドバイ:任天堂のゲームシリーズ「マリオ」の世界を映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が4月12日、ドバイ・モールのリール・シネマで公開初日を迎えた。
公開に先立ち、ブルジュ・ハリファでは映画の宣伝が大々的に行われ、ドバイ・ファウンテンズには世界一の高さを誇るタワーで同映画を鑑賞しようと多くの人が集まった。
同映画はイルミネーションがユニバーサル・ピクチャーズおよび任天堂と共同で製作し、ユニバーサルが配給する。
キャストはクリス・プラット(マリオ)、アニャ・テイラー・ジョイ(ピーチ姫)、チャーリー・デイ(ルイージ)、ジャック・ブラック(クッパ)、キーガン=マイケル・キー(キノピオ)、セス・ローゲン(ドンキーコング)、フレッド・アーミセン(クランキーコング)。
公開初日には、長年にわたり任天堂のさまざまなゲーム機でマリオのゲームをプレイしてきた思い出に浸るファンたちが、大画面に詰めかけた。
受賞歴のある映画監督、ワリード・K・フミダン氏は映画の感想を次のように語っている。
「原作や任天堂の名作ゲームに忠実に作られていてとても楽しめました。マリオは史上最も象徴的なゲームキャラクターの1人です。世界中のファンのために、マリオというキャラクターが彼らしい素晴らしい描かれ方をしていて、この映画を観ることができて本当に良かったです」
「声優の演技にも満足できたし、登場人物の演技も素晴らしくて、家族みんなでとても楽しめました」
デジタルクリエイターのビビ・ズモット氏も映画の感想を寄せてくれた。
「とても良い映画でした。マリオのコスプレをしたことがあるのですが、映画の中のマリオの性格が私と似ていたので、とても親近感がわきました」
「子どもの頃に遊んでいた任天堂のゲームが懐かしくなりました。マリオ、ルイージ、ドンキーコングなど、遊んだことのある素晴らしい定番キャラクターが素敵なストーリーと一緒に1本の映画にまとめられていて、続編が楽しみになるほど良い映画でした」とコメントした。
1993年に公開された実写版マリオが批評的にも商業的にも失敗して以来、任天堂は自社の知的財産を映画化することに消極的になっていた。マリオの生みの親である宮本茂氏は、任天堂がレトロゲームを復刻配信するバーチャルコンソールサービスでマリオの配信を開始した頃に新しい映画の製作に興味を持ったという。また、任天堂がユニバーサル・パークス&リゾーツと提携してオープンさせた「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を通して、イルミネーションの創設者クリス・メレダンドリ氏に出会ったと説明した。2人は2016年までにマリオの映画化について話し合い、2018年1月、任天堂はイルミネーションおよびユニバーサルと共同での製作を発表。2020年には製作が開始され、2021年9月にキャストが発表された。
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は4月5日に米国で劇場公開され、批評家からの評価はさまざまだが、観客からは好意的に受け入れられている。全世界で6億5900万ドルの興行収入を記録し、全世界ではアニメ映画のオープニングとして歴代新記録を樹立。また、ゲームを原作とした映画としては最高の興行収入記録となっている。