
リヤド:エネルギー大手のサウジアラビアン・オイル・カンパニー(サウジアラムコ)は、安全プロトコルを確保するために最先端技術を採用する中で、金属腐食のリスクを低減するための一連の基準と手段を確立した。最高幹部が語った。
サウジアラムコの技術サービス担当上級副社長であるワイル・アル・ジャアファリ氏は、バーレーンで開催された第18回中東金属腐食会議・展示会で、同社は信頼できるエネルギー供給を世界的に確保しつつ環境保護に取り組んでいると述べた。
また、同社は錆に晒されたエリア3万5000ヶ所から収集した650万のデータポイントをモニターしながら、腐食管理のための社内ソリューションの開発に取り組み続けていると説明した。
そのようにデータポイントを継続的にモニターすることで、アセットの性能、安全性、信頼性を向上させるとともに、故障を減らすことができるという。
同氏はさらに、ポリマー、複合素材、炭素系素材の使用が二酸化炭素排出量削減において重要な役割を果たしているとしたうえで、アラムコは1万4000kmのパイプラインと4000万メートル以上のグラスファイバー強化ポリマー製の鉄筋を設置するなど、非金属素材の開発から恩恵を受けていると強調した。
アラムコのヤセル・アル・ルマイヤン会長は今月、従来型エネルギー源の早すぎる放棄はエネルギー安全保障を脅かし、支出上の課題につながると強調した。
同氏によると、近年のエネルギー危機に見られるように、従来型エネルギー源の早すぎる段階的廃止はコストに関連する課題を生み出しているという。
同氏はさらに、世界経済をカーボンニュートラルに向かわせるためには、データを通して非現実的な目標とのギャップを埋めることが必要だと付け加えた。
一方、アラムコは11月7日、2023年第3四半期の純利益が前期比8.31%増の1221億9000万サウジリヤル(326億ドル)に達したことを明らかにした。主に原油価格の上昇と精製マージンの改善によるものとしている。
2023年第3四半期の営業利益は、前期比10.3%増の625億ドルに達した。
2023年1~9月期の純利益は945億4000万ドルで、前年同期比27.46%減となった。主に原油価格の低下と精製・化学品マージンの低下によるものとしている。