
12月1日、日本国内および世界最大の核融合実験炉の運転開始の記念式典が行われた。科学者たちは、核融合を世界のエネルギー源として実用化しようと試みている。
核融合実験炉「JT-60SA」は、プラズマを摂氏2億度まで予熱できるドーナツ型の原子炉である「トカマク式」を採用している。
このプロジェクトに携わる研究者たちは、10月に初めてJT-60SAを稼働させ、約2年後には実験に必要なプラズマを生成し始めると言われている。
欧州連合(EU)のカドリ・シムソン・エネルギー担当委員は、JT-60SAは「世界で最も先進的なトカマク」であると述べた。
式典で、シムソン氏は、核融合は「今世紀後半のエネルギーミックスの重要な要素になる可能性を秘めている」と付け加えた。
日本の新しい核融合実験炉は、欧州で建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)とともに、大規模な核融合の技術的実現可能性を証明する実験を行う。
日本で行われる核融合実験は、JT-60SAの6倍の容積を持つ原子炉であるITERで使用される科学技術を決定する助けとなる。
しかし、JT-60SAは、水素の希少同位体であるトリチウムを核融合反応に使用しないが、ITERは2035年にトリチウムの使用を開始する予定である。
この新しい核融合実験炉を建設するために、日本と欧州から500人以上の技術者と70社以上の企業が結集した。