ガザ：11月29日（日）、パレスチナ領度内の低開発保健システムを追い詰めたCOVID-19の感染急増にあえぐガザの病院へ、世界保健機関が人工呼吸器15台を配送した。

現地および世界の公衆衛生アドバイザーらが、パレスチナの飛び領土に於ける病院は間も無く切迫した状況に陥ると発言したその1週間後、クウェートの出資による集中治療機器の寄付が届けられた。

「これらの機器によって医療チームは患者たちにより良い医療サービスを提供できるようになるが、まだ十分とは言えない」とガザのアブドラティフ・アルハジ保健相は言う。

アルハジ保健相によると、病院ではCOVID-19 患者の治療に不可欠な酸素が急速に不足しているという。

ガザではほぼ8月以来、多くが貧困状態にある人口200万人の人口過密領土において広範な感染拡大が懸念される中、2万人近い感染者と97人の死亡者を出している。

ガザの保健相によると、342人のCOVID-19 患者のうち108人が重篤の状態で領土内の病院で治療を受けているが、過去一週間で集中治療室のベッド数は150床まで拡大されたという。

領土内の150台の人工呼吸器のうち、半分以上が現在使用中だという。

「現時点の医療体制だと、ベッド数を拡大することで数週間なら持ちこたえられる」と世界保健機関のガザ支部で緊急保健医療の責任者を務めるアブデルナセル・ソボは言う。

ソボによると、ガザはCOVID-19患者の治療に必要な薬品や使い捨て器具についても激しく不足しているという。

ハマス-イスラム原理主義者が統率するガザに住むパレスチニア人たちによると、イスラエルによる13年間の経済制裁と国境の閉鎖により、ガザの経済や医療施設の開発が損なわれていき、パンデミックに対抗する能力が弱体化しているという。

イスラエルは、隣国エジプトとの間に課す国境規制によるセキュリティ懸念に言及、パンデミックに対応するためのガザへの医療品供給の輸送については制限していないと述べている。

ロイター