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安保、EVで連携強化=日ASEAN首脳が共同声明

130の具体策を列挙した実施計画も合わせて公表。(AFP)
130の具体策を列挙した実施計画も合わせて公表。(AFP)
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17 Dec 2023 08:12:17 GMT9
17 Dec 2023 08:12:17 GMT9

日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議は17日、友好協力50周年を踏まえ、今後のビジョンを示す共同声明を発表した。中国による強引な海洋進出の動きを念頭に、安全保障分野の連携強化を確認。電気自動車(EV)など次世代自動車産業に関する協力なども掲げた。

共同声明は「民主主義や法の支配、人権尊重の原則を堅持する世界を目指す」と宣言。(1)平和と安定(2)未来の経済・社会共創(3)人的交流―の3項目について、協力の在り方を記した。

130の具体策を列挙した実施計画も合わせて公表。これに先立つ討議で、岸田文雄首相は今後5年間で官民合わせ350億ドル(約5兆円)の投資を目指す考えを、各首脳に伝えた。 

同日の共同記者発表で、首相は「各地で分断と対立が深まり、世界が複合的な危機に直面する中、日本は自由で開かれたインド太平洋の要であるASEANと共に立ち向かう」と強調。「同志国」に防衛装備品を無償供与する「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を展開していく方針を示した。

また、ASEANのEV生産能力増強に向け、日本が協力して戦略を策定、実施する「次世代自動車産業共創イニシアチブ」をスタートさせると説明。10年間で1000万人が関わる人的交流プログラム「次世代共創パートナーシップ」を開始すると語った。

共同声明は、紛争の平和的解決や武力による威嚇放棄を主張。「自由で開かれた、ルールに基づくインド太平洋」を促進すると明記した。さらに、海洋を含む安保協力強化や「核兵器のない世界」実現に取り組むと強調。サイバーセキュリティーと偽情報対策での協力も盛り込んだ。

経済分野では、日本の技術により脱炭素化を進める「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」構想など「現実的な道筋でエネルギー移行を加速する」と指摘。文化・芸術やスポーツ、科学技術など幅広い分野で若者を含む人的交流を推進する考えも打ち出した。

特別首脳会議は16日に東京都内で開幕。18日にAZEC首脳会合など関連行事を行い、3日間の日程を終える。

 ◇共同声明骨子
 一、法の支配を堅持する世界が目標
 一、自由で開かれたインド太平洋推進
 一、海洋を含む安全保障で協力
 一、次世代自動車産業の競争力強化
 一、若者を含め幅広い分野で人的交流

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