

ダボス:アラブ首長国連邦(UAE)のオマール・アル・オラマ人工知能担当国務大臣は16日、世界経済フォーラムで、UAEがAI技術とその導入で世界をけん引していると語った。
同氏は、AIに関しては各国政府が無知である一方、UAEは責任あるAI国家(同氏が呼ぶところの「ブレーン」)の構築に向けて取り組んでいると指摘。
また、スイスのダボスで開催された年次イベントで、IBMのアービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)は、同業界が2029年までに4兆ドルの収益を上げると予想されると代表団に語った。
「各国政府は、UAEがどのようにAIを導入しているかを学ぶことができる。われわれは、石油やガスにAIを導入し、生活の質を高め、気候変動の危険を減らすとともに、世界的にAIのスティグマを減らすことに取り組みたい」と述べた。
アル・オラマ氏は、UAEのデータプールはユニークで、AIに対する理解を深めることができると述べた。
「人口密集地に200の国籍の人々が住んでいるため、データがユニークであり、最先端のインフラがあり、規制制度が整っているため、官僚主義の国よりもはるかに速く動くことができる」と同氏は付け加えた。
同大臣は、AIは各国が世界的な大企業と競争するのに役立つと指摘し、AI技術導入の重要性を強調。
「『complete』と『finish』の違いを教えてくれる辞書はないが、私が教えよう。AIを使えば、あなたは完全(complete)なものになり、使わなければダメ(finished)になる。使わずに無視すれば、あなたは完全に(completely)ダメ(finished)になる」と、アル・オラマ氏。
クリシュナ氏は、AI技術は過剰に規制されるべきではないと述べた。
「技術を規制するのではなく、イノベーションを止めないために利用を規制する。AIモデルの開発者が法的責任を負うのである。閉ざされた経済エコシステムではなく、開かれたエコシステムを育てる」と付け加えた。
世界を終わらせるAIにまつわる否定的なスティグマは同セッション中に否定され、雇用の安定についても言及された。
クアルコムのクリスチャーノ・アモンCEOは、AIは人々のあらゆる行動の一部になると指摘。
「AIは競争相手ではなく、アシスタントと見なすことができる。個人レベルでも、AIは予定を整理しておくといった小さな仕事を助けてくれる」と付け加えた。