Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter

健康に関して「すでに中東には赤信号が点滅」、GAIN事務局長が語る

ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)会合の1セッション(AFP)
ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)会合の1セッション(AFP)
Short Url:
21 Jan 2024 02:01:20 GMT9
21 Jan 2024 02:01:20 GMT9
  • 世界で計30億人が健康的な食生活を送ることができずにいる

アラブニュース

ダボス:肥満、糖尿病、高血圧など、若年死や健康状態の悪化に関連する危険因子のほとんどは、人々が何を食べるかに関連していると、「栄養改善のためのグローバル・アライアンス」(GAIN)のローレンス・ハダド事務局長は語った。

ハダド氏はダボスで開催された世界経済フォーラムの期間中に、砂糖、塩分、トランス脂肪酸の多い食事は、分量の多さと相まって第一の死因であり、大きな問題である、とアラブニュースに語った。

「中東ではすでに赤信号が点滅している」のであり、この地域が「より健康的な食生活と、ショックから身を守るためのより多様な食料生産システムに向かう」ことが重要だとハダド氏は述べた。

世界では現在、食料システムと栄養の問題が交差しており、人々は通常どちらか一方について考えるが、GAINは2つの問題を結びつけることを目指しているという。「世界中で約30億人が健康的な食生活を送ることができていない。これは大きな問題だ」

「栄養失調は3つの要因によって引き起こされる。十分な量を食べられないこと、適切な食事を十分に摂れないこと、そして間違った食事を摂り過ぎることである」

 

栄養失調は手遅れになるまで気づかれない傾向がある。例えば、アメリカでは戦争よりも糖尿病で足を切断する人の方が多いという。

肥満は、中東地域でも世界でも懸念が高まっている問題である。健康的な食品を手ごろな価格で入手できるか、環境、マーケティングなど、その理由は複数ある。

ハダド氏は、食習慣や食の嗜好は、人生の早い段階で決まってしまうため、変えるのは難しく、学校が良い食習慣を育てる場となる必要があると指摘した。

さらに、氏は次のように続けた。「健康的な食品をもっと手ごろな価格で提供することは大きな問題だが、一方で健康的で手ごろな価格でありながら、人目を引かない食品もある」

例えば、キヌアやケールは基本的で健康的かつ手頃な価格の食品だが、ソーシャルメディアやマーケティングによって人気が出た。

ハダド氏は以下のようにも述べた。「食生活をリセットし、再起動し、健康的な食品の価格を安定させる方法は存在する」

「民間企業は必要のないものを売りつけるのが得意だ。健康的な食品を望ましいものにするために、企業がより積極的に関与することが必要だ」 

GAINの仕事の一部は、民間部門と公的部門を結びつけることである。

ハダド氏は次のように述べた。「公的部門は、ゲームのルールを設定する際に重要な役割を果たすが、民間部門は、私たちの食糧システムのエンジンである…それは、生産、小売、加工、卸売、冷蔵、輸送、マーケティング、または金融業者のいずれであっても、食料システムそのものなのだ」

GAINはアフリカ8カ国とアジア4カ国に事務所を構えており、現在はイスラム開発銀行と協議して中東への進出を計画している。

ハダド氏は言った。「GAINは中東で活動することを強く望んでいる。正直なところ、どのようにこの地域に入り込み、政府、企業、資金提供者との関係を構築していくかというだけの問題なのだ」と語った。

特に人気
オススメ

return to top