
トヨタ自動車労働組合は29日、2024年春闘要求の執行部案を組合員に提示した。年間一時金は過去最高の7.6カ月分を要求。24年3月期の連結営業利益が過去最高の4兆5000億円と見込まれることなどを踏まえた。トヨタ労組は要求を2月9日に正式決定し、同14日に経営側に提出する。
賃上げ要求額も、定期昇給分と基本給を底上げするベースアップ(ベア)に相当する「賃金改善分」を合わせて過去20年で最も高い水準とされた前年を上回り、1人当たり月7940~2万8440円とした。
鬼頭圭介執行委員長は愛知県豊田市内で記者会見し、「要求を掲げたからにはしっかりと勝ち取るべく、会社と議論する」と強調した。
具体的なベア要求額は、他の労組がトヨタ労組以上の額を要求しにくくなるとの懸念から今年も公表しない。また、家族手当については、子ども1人当たり月5000円引き上げ、月2万5000円を求める。
トヨタ労組は23年春闘で、1人当たり月3570~9370円の賃上げと年6.7カ月分の一時金を要求し、いずれも満額回答を得た。
時事通信