
横浜:日産自動車は2029年初頭までに、先進的な次世代バッテリーを搭載した電気自動車を量産する見通しだと、未完成のパイロット工場を見学したメディア関係者の取材に答えて明らかにした。
日本の自動車メーカーは、台頭しつつある電気自動車分野で、アメリカのテスラや中国のBYDのような新しいライバルの後塵を拝している。
しかし、日産は他の企業と同様、現在使用されているリチウムイオン電池よりも強力で、安価で、安全性が高く、充電速度が速いことを約束する新しい種類の電池で、追いつき、おそらく飛躍するチャンスがあると見ている。
固体電池は、従来の電池に見られる腐食性の液体を固体金属に置き換えたもので、EVの次のステップとして広く受け入れられており、大手自動車メーカーは量産可能な電池の開発を競っている。
ライバルであるフォルクスワーゲンやトヨタも固体EVの生産に向けた取り組みを発表しており、トヨタは2027年から28年にかけて市場投入を開始するとしている。
しかし、この技術が商業的な大量生産に到達するまでには、かなりの課題が残っている。
日産が火曜日に披露した広大な施設はまだほとんど空っぽだったが、同社関係者によると、2025年3月までにパイロット生産ラインの稼働を開始し、2029年3月までにEVの商業生産を開始する予定だという。
「電気自動車が軌道に乗れば、内燃機関に比べてコストは下がる。また、とても便利になります」と、東京の南西にある広大な施設の見学会で、坂本 秀行副社長は記者団にこう語った。
「日産のエンジニアたちは皆、この新しい世界を創造するために懸命に働いています」と坂本副社長はつづけた。
日産関係者は、投資額や世界的な生産計画だけでなく、技術の多くの側面についてほとんど詳細を語らない。
同社は、リチウムの金属型を含む、バッテリー用の重要でユニークな素材を考え出したという。
日産はEVのパイオニアであり、2010年に電気自動車リーフを発売した。同社は、ピックアップトラックを含むさまざまなモデルで固体電池を提供する計画だと述べた。
生浪島 俊一 副社長は、「日産はようやく全固体電池の生産規模を拡大する段階に入りました。当社の全固体電池技術は、EV販売を爆発的に成長させるための画期的な技術です」と述べた。
AP