
シリコンバレー:ソニーグループの米メディア大手ソニー・ピクチャーズエンタテインメントなどが、同業の米パラマウント・グローバルに対し買収を提案したことが2日、分かった。総額260億ドル(約4兆円)。実現すればメディア大手の大型買収案件となるが、パラマウントには他の買収提案も届いており、成否は不明だ。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。ソニー・ピクチャーズと組んだのは米投資会社アポロ・グローバル・マネジメント。1日に双方のトップが署名した書簡をパラマウント側に送った。
報道によると、ソニーピクチャーズが株式の過半数を握り、アポロは少数株主にとどまる。アポロは以前、単独で買収を提案したが、合意できなかった。パラマウントと独立系製作会社スカイダンス・メディアの独占的な合併交渉が3日に期限を迎えるため、再度提案を行ったもようだ。
ソニーピクチャーズは、映画やテレビ番組を製作している。パラマウントも人気映画「ミッション:インポッシブル」シリーズを配給し、三大ネットワークの一つ、CBSテレビも手掛ける。米ネットフリックスなど動画配信サービスが普及し従来の視聴習慣が変わる中、経営基盤の強化やコンテンツ充実による競争力向上が課題となっている。
時事通信