
フランク・ケイン
ドバイ:国際石油市場を減産で安定化すべく月曜日に予定されていた生産国によるOPECプラスの重要会議が、延期となった。
「月曜日では早すぎる」とサウジの石油担当当局者はアラブニュースに語った。「OPECが正確な情報や数値を割り出すにはもっと時間が必要だった」
今週後半に延期された「テレビ会議」による話し合いは、サウジアラビア率いるOPEC加盟の11カ国と、ロシア率いる他の産油国10カ国との間で開催される。
これは先週のサウジアラビアによる「緊急」の呼びかけと、サウジ、ロシア、米国の間で交わされた一連の外交的話し合いを受けたものだ。
重要問題のひとつは、提案された減産をどのレベルで開始するかの決定だ。サウジアラビアはここ何週間、記録的なレベルで増産している。
ウラジーミル・プーチン大統領とロシアエネルギー省高官たちとの間で金曜日に実施された会議の後、サウジアラビアは、OPECプラスで合意した枠組みを破棄して国際石油市場を揺るがす価格戦争を引き起こしているとして非難された。
この非難はサウジアラビアからの痛烈な反論を引き起こし、外務大臣ファイサル・ビン・ファルハン王子とエネルギー大臣アブドゥル・アジズ・ビン・サルマン王子は、ロシアのコメントは「真実を全く欠いている」と表現した。
この応酬の裏には、もしもドナルド・トランプ米大統領が「希望する」とした最高1日当たり1500万バレルの減産に向けてOPECプラスが進むのであれば、深刻な困難を伴うという事実がある。
意見の不一致はあれ、サウジアラビアもロシアも米国の減産量に見合わないレベルの減産義務は引き受けないだろうという点では同じだ。ホワイトハウスにおける石油業界幹部たちとの会議で、トランプ大統領が米国石油業界は「自由市場」に任せると述べたことからも、この見込みは薄くなった。
サウジアラビアでもこの日曜日に自由市場経済が披露される。サウジアラムコが顧客に課す5月の石油価格を開示するのだ。先月、同社は大幅に割引いた市場価格を提示した。それ以降需要は大きく落ち込んでおり、石油経済の専門家によれば30%減だという。さらなる価格低下が予想される。