リヤド:サウジアラビアの2023年第3四半期の実質国内総生産(GDP)は、非石油部門の活動の増加により、前年同期比で2.8%増加したことが公式データで明らかになった。
統計庁によると、非石油部門は第3四半期に前年比で4.2%拡大し、石油収入に頼らない経済の多様化を目指すビジョン2030の目標を反映している。また、GASTATのデータによると、政府活動は前年比で3.1%増加し、石油活動は0.3%の緩やかな成長にとどまった。四半期ベースでは、季節調整後のサウジアラビアの実質国内総生産は、第2四半期と比較して第3四半期に0.8%増加した。
四半期ごとの数値をさらに細かく見てみると、非石油活動は0.5%増加したが、石油活動は1.5%の増加にとどまった。しかし、政府活動は前四半期比で0.3%減少した。
今月初め、国際通貨基金(IMF)は、サウジアラビアの経済成長率が2024年には1.5%、2025年には4.6%に達するとの予測を発表し、同国の経済回復力を裏付けた。世界銀行も同様の楽観的な見通しを示し、今年の成長率を1.6%、2025年には4.9%に加速すると予測している。
IMFと世界銀行の予測は、非石油部門の3.7%成長を背景に2024年のGDP成長率を0.8%と予測したサウジアラビア自身の予算前予測を上回っている。
格付け機関のS&Pグローバルは9月の報告書でもサウジアラビアの経済回復力を強調し、経済の多様化と石油収入への依存度低減に向けた王国の取り組みを背景に、2024年のGDP成長率を1.4%、2025年を5.3%と予測した。
サウジアラビアの経済多様化の進展を裏付けるように、GASTATは今月初旬、再輸出を含む同国の非石油輸出が8月に前年同月比で7.5%増の275億2000万サウジ・リヤルに達したと報告した。
月間ベースでは、サウジアラビアの非石油輸出は8月に7月レベルから8.13%増加した。
未来投資イニシアティブ(FII)の第8回会合で、サウジアラビアのムハンマド・ビン・アブドゥラー・アル・ジャダーン財務大臣は、非石油部門の成長を強調し、非石油部門のGDPが現在、王国の経済の52%を占めていると指摘した。