
パレスチナ、ナブルス:23日、ヨルダン川西岸地区で爆発が起き、パレスチナ武装勢力のメンバー1人が死亡した。警察が発表した。この暗殺の背後にはイスラエルがいるとパレスチナ武装勢力は主張しているが、イスラエルは沈黙を守っている。
ヨルダン川西岸地区北部のナブルス旧市街でタメル・アル・キラニ氏が一夜のうちに殺害された。パレスチナ保健省が発表した。
パレスチナ警察の警部補はAFPに対し、キラニ氏はナブルスで、爆発で死亡したと話した。ナブルスでは過激派組織「獅子の巣」がここ数カ月の間、台頭している。
獅子の巣は、キラニ氏は同組織の「最も猛烈な戦士」の一人だとし、同氏が一夜のうちに殺されたのはイスラエルのせいだと主張した。
「不誠実な占領国(イスラエル)は、キラニ氏を暗殺する手段として、接着剤が付いたTNT装置を置いた」と獅子の巣は電報に書いた。
23日、爆発物を積んでいたとされるオートバイの黒焦げになった残骸の周りにパレスチナ人が集まっていた。
ナブルスのラフィディア病院では、キラニ氏の母親と妹が同氏の遺体のそばに立っていた。
AFPはイスラエル軍に接触したが、同軍は今回の殺害事件への関与を確認することを拒否した。
同軍の広報担当者は「キラニ氏はイスラエル人を標的にした攻撃に関与しており、以前イスラエルによって投獄されたことがある」と述べた。
パレスチナ解放機構の組織「ファタハ」は、パレスチナの公式通信社、パレスチナ通信(Wafa)が発表した声明の中で、今回の殺害事件は「卑劣な暗殺」だと批判した。
今年、パレスチナ武装勢力のメンバーや民間人が多数殺されている。イスラエル軍による急襲が増えているからであり、そのほとんどがヨルダン川西岸地区北部を標的にしている。
同軍の広報担当者は「(イスラエル軍は)いつでも、イスラエル人に対するテロ攻撃が発令される全ての場所で作戦行動を継続する」と述べた。
AFPによると、今月、パレスチナ人19人とイスラエル兵2人が死亡している。
AFP