• 売却後もPIFはstcの62%の株式を保有し、これは31億株に相当する
• 今回の売却は、国内経済の新興セクターへの資本再投資というPIFのより広範な戦略に沿ったもの

リヤド：サウジアラビアの公共投資基金（PIF）は、通信会社stcの2%の株式を売却し、38億6000万サウジ・リアル（10億3000万ドル）を調達した。

声明によると、1株38.6サウジ・リアルで1億株の株式公開は、国内外の機関投資家から強い需要があったという。

この取引は、サウジアラビアおよび中東・北アフリカ地域全体で過去に行われたブックビルディング方式による公募で最大の規模となり、この地域の通信業界やPIFが管理する戦略的資産への投資に対する投資家の旺盛な需要を裏付けるものとなった。

「PIFは、stcに対する所有権の戦略的重要性と、PIFのポートフォリオ企業を通じてstcと結ぶ多様なパートナーシップを改めて表明する」と声明は述べている。

「PIFは、優先分野のひとつであるサウジアラビアのICT（情報通信技術）分野の将来を形作るstcの主導的役割を支援することを楽しみにしている」と付け加えた。

売却後も、PIFはstcの62パーセントの株式を保有し、これは31億株に相当する。

今回の売却は、PIFがグローバルな投資大国となるというビジョンに向かって前進する中で、国内経済の新興分野に資本を再投資するというPIFのより広範な戦略に沿ったものである。

現在、約9250億ドルの資産を運用するPIFは、サウジアラビアの経済変革を推進し、世界市場に影響を与えることを目指している。

この取引は、提示価格に対して5倍の応募があり、そのうち3倍は海外投資家からの需要によるものだったと、アラブニュースの情報筋が伝えた。

また、この取引の40%は海外投資家に割り当てられ、先進市場におけるベストプラクティスに沿って、オーバーナイトベースで実施された初の加速型ブックビルディング・オファリングとなったことも明らかになった。

水曜日にサウジアラビア証券取引所で開示された情報によると、ゴールドマン・サックス・サウジアラビアとSNBキャピタルが、PIFの今回の取引における共同グローバル・コーディネーターおよびブックランナーを務めることが明記された。これは、サウジアラビア証券取引所が定めた「ネゴシエート・ディール・フレームワーク」に基づき、11月14日に市場外の交渉取引として実施される予定である。

PIFは2017年の再始動以来、公共部門と民間部門の両方に積極的に投資を行い、99社を設立し、持続可能な経済への移行を支援してきた。

このアプローチにより、サウジアラビアは経済および社会変革における新興のリーダーとしての地位を確立し、国内およびグローバルなステークホルダーが王国の進化に関与するための道筋を提供している。

今回の取引により、PIFは資本成長と戦略的再投資という2つの目標を強調し続け、サウジアラビアの経済多様化と、持続可能なグローバル投資の促進役としてのファンドの役割を支援していく。