

ソニーグループ副社長の北野宏明氏は火曜日、世界経済フォーラム(WEF)のセッションで、人工知能は今日の科学者を支援する上で極めて重要だと語った。
北野副社長は、ダボスで開催された「Lift-off for Tech Interdependence?(技術相互依存のためのリフトオフ?)」パネルで講演し、AIの影響は「科学をかつてないスピードで推進し、今後数十年の文明の形を変えるだろう」と説明した。
ソニーの最高技術責任者(CTO)は、企業がAIだけに集中するなど、一度にひとつの分野の開発に集中することはできないと付け加えた。彼は、様々な分野の組み合わせでなければならないと述べた。
「例えば、バイオメディカル分野にAIサイエンティストがいて、ロボット工学やレーザー光学と組み合わされれば、本当に強力なものになるだろう」と北野氏は語った。「創薬、再生医療、生殖医療、老化制御などにおいて、非常に重要なブレークスルーをもたらす可能性がある」
CTOはWEFのセッションで、「非常に大規模な情報を消化し、そのデータから意味をなす仮説を考え出すことができるようになるためには、人間がAIと協力しなければならない」と語った。
AIに関してなぜアメリカ企業がリードしているのかという質問に対して、北野氏はこう答えた: 「日本企業は)衰退していない。我々はゲームに参加している」と述べた。
米国企業がリードしているように見えるのは、ヒューマノイド、つまり人間に似たロボットに注力しているからだという。
「日本企業がヒューマノイドを開発しようとしたとき、当時はまともなアプリケーションを見つけることができなかった」と北野氏は説明した。
ソニーの幹部は、ヒューマノイドはここ5年で本格的なブームになっていると述べた。しかし、日本は今後5年間でヒューマノイドが本当に生き残れるかどうかを見守っている。
「ヒューマノイドは非常に高価だ。そのため、ヒューマノイドにはあまり重点を置かず、より専門的なロボットに重点を置いている」と述べた。
このセッションには、クアルコムのクリスティアーノ・アモンCEO、キャップジェミニのアイマン・エザットCEO、ネイチャー誌のマグダレナ・スキッパー編集長、コヒアのエイダン・ゴメスCEOが参加した。
パネルの司会はWEFのジェレミー・ユルゲンス専務理事が務めた。