
東京:ドナルド・トランプ米大統領の新しいAIを推進する日本の大物、孫正義氏は、華々しくも大胆な投資実績を持つ移民の養豚家の息子である。
トランプ氏の「友人マサ」は1957年、差別と戦いながら鶏や豚の飼育で生計を立てていた朝鮮系の両親のもとに日本で生まれた。
「近所の人の食べ残しを集めて牛に食べさせてた。ぬるぬるしていた。私たちは一生懸命働いたのです。そして私も懸命に働いた」
16歳でアメリカに渡り、バークレー校で学びながら翻訳機を開発し、約100万ドルで売却した。
20代で投資グループ、ソフトバンクを設立し、1990年代にはヤフーと中国のeコマース大手アリババに賭けて大成功を収めた。
前者では数日間、世界一の富豪になったと報じられ、後者ではミダス・タッチの名声を確固たるものにしたようだ。
「私は彼の匂いを感じた。私たちは同じ種類の動物だ」と孫はアリババ創業者のジャック・マーについて語った。
マー氏はこう答えた: 「彼はおそらく投資に関して世界最大の度胸を持っている」
待ちに待った記者会見で、孫社長は金の卵を産むガチョウのスライドを見せ、未来への輝かしいビジョンを語った。
彼は2017年にハイテクに特化した1,000億ドル規模の投資ビークル「ビジョン・ファンド」を立ち上げ、サウジアラビアやアブダビなどから巨額の資金を獲得した。
しかし、ヤフー!やアリババはルールではなく例外であることが証明され、他の多くのシリコンバレー投資は失敗し、なかには目を見張るような失敗もあった。
倒産したオフィスシェアリング会社のWeWorkや、ホスピタリティ・チェーンのOyo Roomsなどだ。
2022-23会計年度、ソフトバンクの2つのビジョン・ファンドは4兆3000億円(当時320億ドル)という途方もない損失を計上した。
しかし、押しも押されもせぬ孫社長(67)は、人工知能(AI)に軸足を移すことを決めた。
来るべき革命の鍵を握るのは、ソフトバンクが過半数を所有するイギリスのチップ設計会社アームであると孫社長は期待している。
孫社長は、ArmがNvidia(両社は現在提携関係にある)と競合し、AIプロセス用のチップを製造することを望んでいる。
孫社長は、ソフトバンクが米国に500億ドルを投資し、トランプ大統領の1期目の任期内に5万人の雇用を創出すると約束した。
12月に次期米大統領と並んだ孫社長は、1000億ドルを「倍増」し、10万人のアメリカ人の雇用を創出すると述べた。
火曜日、孫氏はトランプ氏とともにホワイトハウスに姿を現し、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏、オラクル創業者のラリー・エリソン氏とともにスターゲートを発表した。
その目的は、AIを開発するためのインフラを構築することで、当初は1,000億ドル、トランプ大統領の2期目には5,000億ドルに達すると孫氏は述べた。
孫氏が会長、ソフトバンクが資金調達、OpenAIが運営を担当する。アーム、マイクロソフト、Nvidia、オラクル、OpenAIが技術を提供する。
「これはアメリカの黄金時代の始まりだ」と孫社長は語り、人間レベルの知能の指標となる人工知能(AGI)が「非常に近いうちに実現する」と予測した。
「その後、人工超知能が人類が解決できるとは思いもしなかった問題を解決するようになるだろう」と語った。
この発表を受けてソフトバンクの株価は急騰し、水曜日の東京市場で10.6%上昇した。
アストリス・アドバイザリーのソフトバンク・アナリスト、カーク・ブードリー氏は、「マサは輝きを取り戻した。必然的に、ソフトバンクの資金調達方法には疑問が残るだろうが、リミテッド・パートナー(ビジョン・ファンドの時のように中東マネー)を引き込むことができるだろう」
Asymmetric AdvisorsのAmir Anvarzadeh氏は、孫氏とトランプ氏は「どちらも数字が好きだ」とし、あまり確信を持っていない。
「ソフトバンクがアーム社の株式を売却しない限り、いずれにせよ過大評価されている」という。
AFP