ミゲル・ハッチティ

リヤド：湾岸諸国の株式市場は日曜日、米国の新たな関税が地域全体の投資家の信頼感を低下させ、先週の世界的な市場の低迷に呼応する形で広範囲にわたる売りにつながったため、下落した。

サウジアラビアのベンチマークであるTadawul All Share Indexは、取引開始時に5.06%下落し、ここ数か月で最も急激な1日あたりの下落率となった。カタールのQE指数は4.13%下落し、クウェートのプレミア・マーケット指数は0.36%下落した。

他の地域の市場も同様に圧力を受けた。マスカットのMSX 30指数は0.17%下落し、バーレーンのオール・シェア指数は0.56%下落した。これは、投資家が貿易摩擦の激化と原油価格の下落の影響を考慮した結果である。

これは、ドナルド・トランプ米大統領が湾岸諸国からの輸入品に10%の報復関税を課すことを発表したことを受けたものである。

日曜日はUAE市場が休場だったが、アブダビ証券取引所は前週金曜日に1.9%の下落で取引を終えた。同様に、ドバイのDFM総合指数は4月4日に1.5%下落して取引を終えており、月曜日の取引再開時にはさらなる下落が起こる可能性があることを示している。

エジプトでは、過度な変動を防ぐことを目的とした市場規制に従い、5%と10%の下落があった後、日曜日に数銘柄の取引が一時的に10分間停止された。

関税の混乱が市場を揺るがす

ホワイトハウスは4月2日、トランプ大統領が「長年にわたる不公正な貿易慣行」と表現した問題に対処するため、4月5日より湾岸協力会議（GCC）からの輸入品に10%の関税を課すことを確認した。

湾岸諸国は、シリアには41%、イラクには39%というより厳しい制裁を免れたものの、この措置により、特に建設や電子機器などの分野において、米国産の輸入品のコスト上昇に対する懸念が高まっている。

「これらの関税は、トランプ大統領が貿易赤字と非対称的な待遇がもたらす脅威が満足、解決、または軽減されたと判断するまで有効である」と、ホワイトハウスは4月2日の声明で述べた。

銀行セクターが最も大きな打撃を受ける

米国経済の減速の可能性に対する懸念が高まる中、湾岸諸国の銀行株が最も大きな打撃を受けた。この売りは、4月4日にウォール街で発生した急落を反映したもので、ロイター通信によると、S&P 500種株価指数は9.58%急落し、時価総額にして5兆ドルが失われ、70年間で最悪の下落率を記録した。

また、金曜日のナスダック総合指数は5.8%下落し、962.8ポイントを失い、世界的な経済不安の高まりを受けて、正式に弱気相場の領域に入った。

原油価格が圧力をさらに高める

ホワイトハウスは石油とガスの輸入は新関税の対象外であると確認したが、サウジアラビアの石油大手アラムコは日曜日の取引セッションで市場価値が下落した。同社の株価は4%以上下落したが、これは主に原油価格の急落によるものである。

GCC（湾岸協力会議）にとって、ホワイトハウスの免除措置は重要である。なぜなら、石油とガスはサウジアラビアの米国への輸出の60%以上を占めており、湾岸諸国と米国の貿易関係において依然として重要な部分を占めているからだ。

金曜日には、中国が貿易戦争の激化に報復し、4月10日よりすべての米国製品に34%の関税を課したことを受け、原油価格は7%急落し、3年ぶりの安値をつけた。

この動きは、100年以上で最高水準のトランプ大統領の関税に対する世界的な対策準備と重なり、市場に衝撃を与え、投資家はますます景気後退のリスクを考慮するようになった。

JPモルガンは、米国および世界的な景気後退の予測を40%から60%に引き上げ、関税の緊張の高まりが企業信頼感を損ない、世界的な成長を妨げる恐れがあると警告した。

S&Pグローバルも米国の景気後退の「主観的な」確率を修正し、3月に25％としていた予想を30～35％に引き上げた。

ゴールドマン・サックスは、経済の基礎的条件の弱体化を理由に、4月2日の関税発表に先立ち、米国の景気後退リスクを20％から35％にすでに修正していた。

HSBCは木曜日、市場はすでにいくつかのリスクを織り込んでいるものの、景気後退の可能性は高まるだろうと指摘した。