
ジェッダ:湾岸マーカンタイル取引所と上海先物取引所が新たな協力協定に調印したことを受け、中東と中国のデリバティブ市場の関係が深まることになる。
この協定の下、中東をリードする国際的なエネルギーおよび商品先物取引所であるGMEと、中国の主要な商品取引プラットフォームのひとつであるSHFEは、様々な戦略的イニシアチブで協力する。
両取引所が発表した共同声明によると、これには共同商品開発、市場調査、市場動向に関する見識の交換、投資家教育への取り組みなどが含まれる。
「今回の提携は、商品取引における中国と湾岸諸国の連携強化に向けた重要な一歩だ」
「我々はSHFEとの協力関係を重視し、この協定が双方にもたらす機会を楽しみにしている」とGMEのマネージング・ディレクター、レイド・アル・サラミ氏は語った。
今回の合意は、GMEにとって好調な業績を達成した1年に続くものだ。同取引所は1月、2024年の総取引高が前年の118万枚から 12%増の132万枚に達したことを報告した。前月限の取引高は20%増の95万9565枚と記録的な伸びを示 し、現物市場のエクスポージャー総額は11%増加した。
以前はドバイ・マーカンタイル取引所として知られたGMEは、同地 域のコモディティ・セクターにおけるキー・プレイヤーとして長年に わたって高い評価を得ている。中東のコモディティに国際的にアクセス可能なデリバティブ市場を創設するというビジョンを掲げて設立されたGMEは、その範囲と野心において進化を続けてきた。
2024年、サウジ・タダウル・グループが取引所の3分の1の戦略的株式を取得し、大きな節目を迎えた。この買収をきっかけにDMEからGMEへとブランド名が変更され、長期的な戦略ロードマップの一環として、サウジアラビアとGCC全域における商品市場の構築に再び焦点が当てられることになった。
この新たなパートナーシップにより、GMEとSHFEは、世界で最もダイナミックな2つの経済地域間の商品取引の未来を形作る上で中心的な役割を果たす態勢が整った。