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日本経済が慎重に再開、健康リスクとの両立を図る

2020年6月17日水曜日、東京の南に位置する横浜港に積み上がったコンテナ。(資料写真/AP通信)
2020年6月17日水曜日、東京の南に位置する横浜港に積み上がったコンテナ。(資料写真/AP通信)
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20 Jun 2020 03:06:27 GMT9
20 Jun 2020 03:06:27 GMT9

ジェットコースターが都内で復活しているが、悲鳴を上げないようにとの要望もある。飲食店ではテイクアウトや屋外席が増えている。大手小売店のユニクロの新製品「クール&ドライ」マスクは3枚入り990円(9ドル)で、金曜日の発売直後に完売した。


新型コロナウイルスの大流行で社会的距離を置く措置が取られるなか、日本経済は慎重に再開しつつある。

世界中で展開されているデリケートな「新しい普通」のバランスをとる行為は、日本にとっては不安定であるが、不可欠なものである。停滞する日本経済のリセッションが深刻化するのを防ぐには、観光、輸出、好況の中小企業が必要なのだ。


SMBC日興証券のチーフマーケットエコノミスト、丸山義正氏は、日本の新型コロナウイルス規制は、米国や欧州、アジアの一部の地域のロックダウンほど厳しくはなかったが、被害はまだかなりのものであると述べた。


日本経済は昨年の増税ですでに打撃を受けていたが、コロナウイルスの影響で欧米向けの自動車輸出が激減した。個人消費はすぐには回復しそうにない。


「アメリカ人はロックダウンが解除されると幸せな気分になって買い物に行くかもしれません。しかし、日本人の心持ちは、将来への不確実性のため、支出に対してさらに慎重になる傾向があります」と丸山氏は語った。


日本の経済活動がパンデミック前のレベルに戻るのは、米国が回復する可能性が高い時点から1年後の2023年までは期待できないと丸山氏は述べた。


閉店した企業は営業を再開しているが、劇場やイベント、ホステスやホストバーでは席数が減っている。

入口で体温をチェックされ、手を消毒される店では、マスクをした店員がビニールカーテンの向こうから覗き込んでくる。プロ野球は誰もいないスタンドに囲まれて試合を行っている。


スギ花粉に対する国民的アレルギーのために、すでに多くの日本人が着用しているマスクは、あらゆる場所でドレスコードとなっている。


日本の輸出入は激減した。世界第3位の経済大国である日本は2四半期連続で縮小し、すでに正式に不況に陥っている。


経済の希望の象徴である東京オリンピックは来年まで延期され、正確な金額は明らかにされていないが、首都東京にとって何十億ドルもの負担になっている。


政府は、地元企業への支援や、消費者の支出を促すための大人一人当たり10万円の現金給付など、230兆円の景気刺激策を発表している。


新型コロナウイルスに関連した死亡者数は約1,000人で、日本はイタリア、スペイン、米国、ブラジル、ロシアほどの大規模な死者数には至っていない。しかし、批評家は、政府が予防措置の緩和を後押しすることで、健康上の懸念よりも経済を選択しているのではないかと恐れている。


それには不振の観光業界を復活させることが含まれる。政府は新型コロナウイルスの感染が比較的限定的で、オーストラリア、ニュージーランド、ヴェトナム、タイのような日本と同程度である国との往来を再開することを検討している。


日本政府観光局によると、5月の訪日客1,700人は前年比99.9%減で、政府が1964年に追跡調査を開始して以来、最低の数字となった。
近年、日本は約3,000万人の外国人観光客を、主に韓国と中国から引き付けている。


日本国内の旅行はウイルスの広がりを抑制するために政府の「緊急事態宣言」の下で一時的に制限されたが、今は奨励されている。政府は観光地で使える割引券を配布している。


ジャズクラブや他のエンターテイメントの場所はすでに苦戦しており、パンデミックは多くの人々がCDや他のより安全な方法で音楽を楽しむようになる可能性が高いと、米国のサックス奏者マーシャル・マクドナルド氏は語った。


「ほとんど死に体だった音楽ビジネスは、もう二度と戻ってこないでしょう。日本は今、命がけで音楽関連の店舗を再開しています」と、カウント・ベイシー楽団で何年も演奏し、1年の半分を日本で過ごしているマクドナルドは述べる。\


それでも、家に閉じこもっていた多くの日本人は、外に出て楽しみたいと思っている。

最近リニューアルオープンした東京の遊園地「よみうりランド」で、「叫ぶな」という要求を無視した法学部生の中野陽太さんもその一人だ。
「叫べなくても、心の底から楽しめました」と彼は語った。

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