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WTO「新たな輸入規制、国際貿易への大きな打撃に」

25 Jul 2020
スイス・ジュネーヴにあるWTO本部で記者会見を行うロベルト・アゼベド事務局長。2020年6月23日撮影。(マーシャル・トレッツィーニ/ Keystone via AP)
スイス・ジュネーヴにあるWTO本部で記者会見を行うロベルト・アゼベド事務局長。2020年6月23日撮影。(マーシャル・トレッツィーニ/ Keystone via AP)
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Updated 25 Jul 2020
25 Jul 2020

アラブニュース

ジェッダ:COVID-19による危機的状況下で経済を立て直す必要がある中、新たな輸入規制や度重なる輸入規制により世界貿易は打撃を受けている。金曜、世界貿易機関(WTO)が中間報告書で報告した。

しかし、パンデミック初期段階で課されていたサージカルマスクや医薬品、医療機器に対する輸出制限の一部は撤廃されているとのことだ。

「パンデミックの影響は貿易統計にまだ完全に反映されていませんが、影響はかなりのもになると予想されます」。ロベルト・アゼベドWTO事務局長はこう語った。

WTOは先月、2020年第二四半期における世界の貿易量が前年比18%減となるとの見方を示した。

「WTOは世界の貿易・開発を先導するための最善策を検討する必要があります」。WTO次期事務局長選に立候補したサウジアラビアのモハメド・アル=トライジリ氏はこう話す。

また、「COVID-19後の経済立て直しについては各国が独自の要件を設けていますが、こうした状況下ではWTOの持つ役割が非常に重要なものとなります。WTOは全加盟国に利益がある方策を考案するでしょう」と述べるとともに、「全加盟国を、WTOを、そして国際貿易を、公平に扱っていきたいです」と補足した。

「WTOは事実上の機能不全に陥っており、加盟国はWTOの外で紛争を解決しています」。アル=トライジリ氏は、ビデオリンクを通じてパキスタンのジャーナリストたちにこう語った。

国連の報告書によると、新型コロナウイルスのパンデミックによってアラブ諸国は大きな損害を被るとし、今年度は5.7%の景気後退となり、数百万人が貧困に追い込まれ、武力紛争に巻き込まれた人々に追い打ちをかけることになる、としている。国連西アジア経済社会委員会は、アラブ地域の一部経済が最大で13%後退し、地域全体で計1520億ドルの損失になると予想している。

また、同委員会は、新たに1430万人が貧困に陥ると予想されており、貧困層の総数は1億1500万人(アラブ地域の総人口の4分の1)に増加する、としている。COVID-19の危機が起こる前のアラブ地域では、強制的な避難を余儀なくされた2600万人を含む5500万人の人々が人道援助に依存していた。

3月、アラブ諸国はウイルス封じ込めのため迅速な対応を取り、外出禁止令の発出や旅行の制限、宗教的巡礼を含む大規模集会の禁止を実施した。

しかし、こうした制限は大きな経済的犠牲を強いることになり、各国政府はここ数週間のうちに制限緩和を余儀なくされた。そのため、レバノンやイラク、パレスチナ自治区といった一部の国・地域では感染者数が急増している。湾岸諸国は原油安の最中にパンデミックに巻き込まれ、すでに厳しい状況にある国家予算にさらなる負担がのしかかっている。ヨルダンやエジプトといった中所得国では、一夜にして観光業が壊滅状態となり、国外で働く市民からの送金額も減少している。

国連西アジア経済社会委員会のローラ・ダシュティ委員長は、アラブ諸国は「この危機を良い機会へと変換させる」必要があり、貧弱な公的機関、経済格差、化石燃料への過度の依存といった積年の問題に対処しなければならない、と話した。

「我々は生存、つまり人々の生存、ビジネスの存続に対して投資する必要があります」。ローラ委員長はこう語った。

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