
フランク・ケイン
リヤド:世界で最も利益を上げている企業サウジアラムコの、待望の新規株式公開の予定が再び立った。このIPOの進行状況に詳しい複数の情報筋によれば、12月初旬にも行われる可能性があるという。
この件はまだ同社と同社顧問の間で非公式に話し合われている最中のため、匿名を条件に情報筋が語ったところによれば、「新株発行意思」(ITF)の発表が来週末にも行われる可能性があり、12月の第一週か第二週にはタダウル(サウジアラビア証券取引所)で株式の取引が始まるかもしれないという。
アラムコは高まっている憶測に関してコメントを拒否した。ダーランにある同社本部から出された公式声明は次のように述べる。「方針として、サウジアラムコは噂話や憶測に関してコメントはいたしません。当社は引き続き株主と協力して、IPOの準備活動を進めてまいります。当社の準備はできており、タイミングは市場の状況と同時に、株主が急いでいるかどうかに左右されます」
アラムコのIPOは、リヤドで開催されている未来投資イニシアチブ(FII)で頻繁に会話に上るテーマだった。FIIの初日に参加した銀行家や金融専門家の中には、3日間のイベントの途中でさらなる公式発表が行われるのではないかと期待する者もいた。
王国のパブリック・インベストメント・ファンド(公的投資基金)の総裁も務めるアラムコのヤセル・ルマイヤン会長は、全員が参加するオープニングのパネルディスカッションで、アラムコはまもなくさらに多くの機関投資家株主を迎えることになるだろうと話した。
ITFの発表は、公開株式市場に株式を上場するプロセスのスタート地点である。ITFの声明書には通常、株価の範囲や発行する株式数など、いくつかの詳細な財務情報が記載されている。しかし、可能性のある株主のうち誰が投資の決定を行うかに関しては、ITF声明書から1週間以内に公表される正式な目論見書でより詳細な確定情報が記載されると予想されている。
当該情報が公表されるまでは、政府が同社に付けようとしている評価額について確かなことは言えない。
アラムコは先月、ほとんどITFを発表しかけていたが、潜在的な投資家の一部が今年度第3四半期の公式な財務数字を確認したいと申し出たため、延期を決定していた。第3四半期中にアブカイクとフライスにあるアラムコの施設への攻撃が発生し、同社の生産量に一時的な影響を与えていた。
BPやシェブロン、エクソンモービルなどの独立系石油会社は、今週中に第3四半期の数字を報告することになっている。