
三菱重工業(MHI)は、コストを削減し、新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退を乗り切るため、いくつかの企業に対し、中部地方の工場の非稼働労働者を一時的に雇用するよう要請した、と2つの情報筋がロイターに語った。
三菱重工は、トヨタ自動車の関連部品メーカーである豊田合成などの愛知県の企業に対し、1月から最大3年間、数十人の労働者を異動させるよう働きかけている、と計画を知る情報筋が報じた。
彼らはメディアへの発言を許可されていないので、身元を明かさないよう求めた。
三菱重工のスポークスマンは、「出向を通じて労働人口を調整しているが、詳細は公表していない」と話す。 豊田合成のスポークスマンは、すぐにはコメントできないと語った。
日本最大の重機メーカーは、第1四半期に713億円(6億8000万ドル)の営業損失を計上し、9月30日までの3か月間の業績を金曜日に発表する予定だ。
地元メディアの報道や情報筋によると三菱重工は、ローンチカスタマーのANAホールディングスなどの航空会社を含む、航空業界の崩壊に対処するためのコストを抑えるため、「三菱スペースジェット」「リージョ
ナルジェット」などの事業開発の凍結など、新たな事業計画も発表する予定だ。
日本政府の助成を受けて、三菱重工業は世界的な民間航空機メーカーになるためにスペースジェット計画を開始した。しかし、技術的な問題により、2013年から2022年3月末にかけて、ANAへの最初の納品を6回延期する結果となった。
MHIは、民間航空機メーカーのボーイング社とエアバスSEの主要な航空機部品サプライヤーでもある。航空会社は生き残るために奮闘しており、これらの企業も被害を受けている。
日本最大の航空会社であるANAは火曜日、3月31日までの1年間で5,050億円の営業損失を見込んでおり、400人以上を他の場所に派遣する計画だと語った。(1ドル=104.7900円)
ロイター通信