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需要問題が「来年のOPECプラスの供給に影を落とす」見込み

欧米でのコロナウイルス感染数急増が不安定な景気回復への懸念を煽り、水曜日に原油価格は下落した。(ファイル/AFP)
欧米でのコロナウイルス感染数急増が不安定な景気回復への懸念を煽り、水曜日に原油価格は下落した。(ファイル/AFP)
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29 Oct 2020 09:10:11 GMT9
29 Oct 2020 09:10:11 GMT9
  • リビアの生産量増加が石油市場を圧迫

ドバイ:石油輸出国機構(OPEC)とその同盟国は、製油業者による処理能力削減を考慮すると、2021年1月の供給量引き上げの前に「多くの需要問題」に対処せねばならないだろう、とサウジ・アラムコの貿易部門責任者が述べた。

OPECとその同盟国は、コロナウイルスのパンデミックが需要に打撃を与える中、今年の記録的減産の後、1月からは日量200万バレル(bpd)の増産を計画しており、これにより削減量全体は約570万bpdとなる。 

「精製余地には圧力がかかっており、多くの製油所が精製能力を50~60%まで削減する、もしくは多くの製油所が閉鎖するだろうと考えている」と、水曜日に公開された湾岸インテリジェンスとのインタビュー内でイブラヒム・アル=ブアイナイン氏は述べている。

「この割合(の精製余地)では、(精製)事業が持続可能とは思えない」

しかし、世界の他地域がマイナス圏にある一方で中国経済は成長しており、中国の石油需要は第4四半期から2021年にかけて堅調に推移し続ける可能性が高いとも同氏は述べた。

石油市場が直面する不確実性には、供給側ではリビアの生産量増加、需要側では欧州を中心とした世界的な新型コロナ感染症第二波がある、とアル=ブアイナイン氏は言う。

リビアの生産量は、今後数週間で100万bpdに回復すると予想されており、他のOPEC加盟国や同盟国による生産量抑制の取り組みを複雑にしている。

一方で、欧米でのコロナウイルス感染数急増が新たなロックダウンにつながっており、不安定な経済回復を悪化させるのではないかという懸念を煽り、水曜日に原油価格は4%以上下落した。

「原油は、欧州を中心とする新型コロナ感染症の感染数増加から圧力を受けている」と、みずほニューヨーク支店のエネルギー先物担当ディレクター、ロバート・ヨーガー氏は話す。

ブレント先物は1バレルあたり1.91ドル(4.6%)下落して39.29ドルとなり、米国ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油は2.05ドル(5.2%)下落して37.52ドルとなった。

同日早い時間帯には、ブレントは10月2日以来の最安値、WTIは10月5日以来の最安値で取引された。

米エネルギー情報局(EIA)が先週、予想を上回る430万バレルの原油が貯蔵されたと発表した後、先物はやや下落幅を縮小した。ただし、この数値は火曜日後半に460万バレルの増加を示した業界データをわずかに下回った。

一方で、原油生産量は7月以来の高水準となる日量1,110万バレルに急上昇し、120万bpdという一週間で記録的増加をしたことがデータで明らかになった。

ガソリン需要も全体的に弱含み、前年の4週平均より10%の減少となっている。全国的に感染数が急増する中で特に何百万人もが娯楽旅行を制限しているため、米国の消費の回復は緩慢である。

ロイター

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