
ロンドン:日本の企業集団SBIホールディングスの子会社SBIフィナンシャルサービシーズが、英国の仮想通貨取引会社B2C2を買収した。これにより同社は、デジタル資産取引デスクを運営する初の大手金融グループとなる。同社が火曜に発表した。
財務的な条件は開示されていない。
2015年創業のB2C2は最も有名な仮想通貨取引会社の1つで、仲介会社や取引所、ファンドマネージャーが仮想通貨で大口取引を行うのを支援している。
SBIは7月にB2C2の少数株式を取得して以来、顧客がこの仮想通貨会社のプラットフォームを通して取引を行えるようにしてきた。
今回の買収によって、仮想通貨へ投資しようとしている主流の金融企業に対し選択肢となる取引相手が生まれることを、両社は期待する。
「彼ら(B2C2)のビジョン、専門知識、提供サービスがSBIのそれを補完する。我々が協力することにより、世界中の市場で存在感を拡大できることを楽しみにしている」と、SBIホールディングスの社長兼CEO北尾吉孝は述べた。
大手金融機関による仮想通貨分野での最新の動きとなるこの取引は、まだ発生期にあるこの資産クラスがより主流に近づくのに一役買う可能性がある。
この買収は、ビットコインがドルに対して記録的な高値へと急騰を続ける中で起こった。ビットコインの値上がりは、仮想通貨をインフレに対するヘッジおよび安全な投資先と考える投資家からの需要が高まっていることが支援材料となっている。
仮想通貨が登場して10年以上になるが、ここ数年は定評のある大手金融会社を引き付けてきた。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは今月初旬、2021年中に仮想通貨指数を開始することを発表した。一方でフィデリティ・インベストメントと日本の野村ホールディングスは、機関投資家に対し仮想通貨を保護預かりするサービスを開始した。
それらのサービスは、この資産クラスを機関投資家がより利用しやすいものにする助けとなっている。
「多くの人々が長い間、否定的だった」と、B2C2の創業者マックス・ブーネンはインタビューで述べた。「史上最高値にあるビットコイン価格が、懸念を静めた」
買収の一環として、日本のB2C2のチームがSBIのオフィスに移ると、ブーネンは述べた。彼は、今後数ヶ月でB2C2のチームは現在の50人から70人に拡大すると予想している。
ロイター