
フィッチ・レーティングスは、個人向け住宅ローンの持続的なモメンタムにより、12.7%という2020年の最初の10カ月に見られた力強い融資の伸びと、回復の兆しを見せている営業環境のおかげで、新型コロナウイルスの感染拡大の影響と原油価格の下落に直面しているサウジアラビアの各銀行の財務指標は下支えされていると報告した。
同報告書によると、銀行部門の資産の質に関する指標は、政府の猶予政策や、感染拡大前の企業取引や個人向け住宅ローンによる高い成長に支えられ、2020年の9ヵ月は安定していた。
フィッチ・レーティングスはまた、サウジアラビアの銀行の存続可能性格付けの加重平均は「bbb+」となっており、湾岸協力会議地域において依然として最も高い水準を維持しているとの報告をしてる。
同報告書は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響と原油価格の下落によって、サウジアラビアの銀行の経営環境が今年の第一四半期からさらに厳しくなっていることを指摘し、これが同部門の資産の質と収益性に対する圧力を高めていると述べている。
フィッチ・レーティングスは、同部門は依然として十分な資本を蓄えているが、各銀行のバランスシートが第一四半期以降、多額の政府預金に支えられており、非常に流動性が高い状態が続いていると付け加えている。
提供Argaam