
フランク・ケイン
ドバイ:サウジアラビアは気候変動の取り組みにおいて、この先10年で多くの西側諸国を上回ることになるだろうと、サウジのエネルギー相であるアブドゥル・アジズ・ビン・ザルマン王子が、リヤドで開催された未来投資戦略(FII)会議で、参加する各国のエネルギー関連主導者たちに述べた。
「我々がサウジ国内で実施するものは何であれ廃棄量削減を支援するものとなりますが、我々が積極的にそうするのは、(新たなエネルギー技術から受ける)経済的恩恵が明確であるからにほかなりません」と彼は語った。
「我々は、2030年までに、(気候変動との戦いにおいて)欧州のほぼどの国よりも多くの取り組みをしており、道理をわきまえた責任ある国際市民として見られる立場を享受していることでしょう」と彼は述べた。
サウジアラビアは、新型コロナ感染拡大によって引き起こされた世界的エネルギー危機との取り組みにおいても、「先導的役割を務めた」とアブドゥル・アジズ王子は語った。
「進むことが厳しく(tough)なったとき、屈強な(tough)人々が進み続けました」と王子は述べ、コロナ不況の間の、サウジ国内の若者たちの努力や前向きな精神に敬意を払った。
「エネルギー大臣である私は、若者たちのエネルギーから活力を受けたのです」と王子は付け加えた。
会議参加者たちは、世界のエネルギー部門がいかにしてコロナ後の回復に力を与えることができるかを話し合ったが、それについてアブドゥル・アジズ王子は、世界中でワクチン接種を展開させていくことが鍵になると述べた。
「人々がワクチンを接種して都市封鎖が落ち着き、ひと段落ついた状態になるまで、我々は状況に対する働きかけを続けていく必要があります」と彼は言った。
アブドゥル・アジズ王子は、「循環炭素経済」枠組みを通してサウジが気候変動対策に取り組んできたことを強調した。この戦略的枠組みは、サウジが作成してG20 首脳会議で承認されたものだ。
気候変動問題に関するパリ協定は、サウジアラビアにとっての経済機会となり、サウジはクリーンエネルギーの生産や活用の革新的技術や、気候変動を緩和する方法を開発してきた。
「我々は、以前からパリ協定の信奉者であり、これを達成するために、できることは何でも実行しています」とアブドゥル・アジズ王子は付け加えた。
フランスのエネルギー会社「トータル」のパトリック・プヤンヌCEOは、中東における低コストのエネルギー資源を期待していると述べた。