
Frank Kane
ドバイ:サウジアラビアは、気候変動に対抗するサウジアラビア王国の戦略の次の段階として、「グリーン」水素をパイプライン経由でヨーロッパへ運搬することを提案している。
「もしヨーロッパがより多くの水素、すなわち、サウジアラビアのグリーン水素を買うことを望むのならば、私たちは喜んで協力するし、また、もし経済状態に余裕があるのならば、私たちはヨーロッパ中のどこへでもそれを運んでゆくだろう」と、サウジアラビアのエネルギー大臣で王子のAbdul Aziz bin Salmanは述べた。
彼はまた、来たるべき太陽エネルギー生産の大きな発展についてほのめかした。「来月あたりには、私たちは驚くほど安価に太陽光電気を手に入れることができていると、私は思っている」と彼は述べた。
Abdul Aziz王子は、リヤドで開催された国際エネルギー・フォーラムと欧州連合の仮想会議で、有害な温室効果ガス排出を抑制するサウジアラビア王国の戦略について詳細を加えた。
多くの専門家は水素を未来のクリーンエネルギーと考えている。グリーン水素は太陽エネルギーを利用することにより生産され、計画されている巨大都市NEOMにおけるエネルギー諸要素の大きな特色である。ほかには「ブルーアンモニア」という、サウジアラムコがすでに日本に生産・輸出している、石油精製過程で発生する副産物がある
世界の排出量と戦う必要性は、サウジアラビアが気候変動の目標を達成する仕方として擁護している「循環炭素経済」にとって重要であり、サウジアラビアが議長国を務めた昨年にはG20によって承認された。
Abdul Aziz王子は、気候変動対策における議論の「柔軟性」を他国に求めた。
「目標は柔軟であり、かつ、参加国やそれらの優先事項に配慮したものになることである」と彼は述べた。
とりわけヨーロッパにおけるいくつかの国々は、炭化水素燃料からは一刻も早く手を引きたいと言明している。世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは、これは誤った方策であると考えている。
気候変動問題への取り組みについて、Abdul Aziz王子は述べた。「各々が皆を仲間に引き入れ、彼らの優先事項を気にかけ、彼らが(エネルギー源について)どれだけ恵まれているかを気にかけなければならない」。
「しかし、前進しこうした野心をもって働くことで、皆と協働し解決をもたらすために、私たちは手、心、知を広げているということは保証できる。特殊な意味ではあるが——私たちはそれを誇示したり語ったりすることはない。私たちはこれらのことを実行し、人々に実例を示すのだ」。
「私たちを信じてほしい。しかしさらに重要なのは、普遍的な解のもとで私たちと協力することだ」