
カーラ・チャフルール
日本木材輸出振興協会は、2月25日から28日までアラブ首長国連邦ドバイのシティウォークに「ジャパンウッドギャラリー」ブースを開設し、日本の木材輸出をUAEに拡大することを目的に、日本製の木材製品を展示した。
日本木材輸出振興協会は東京を拠点とし、地方自治体、業界団体、企業を会員として、日本木材の海外への輸出貿易促進に取り組む団体である。
アラブニュースジャパンとの独占インタビューで、日本木材輸出振興協会は、ドバイでの日本木材製品促進の背景にある団体の使命と着想を説明した。
同協会は、相手国のニーズ調査、「ジャパン・パヴィリオン」等の展示会への参加、貿易の潜在性のある国への輸出拡大セミナー開催を通じて、日本木材の輸出拡大に貢献している。
政府から製造業者に至るまで、複数の会員とパートナーシップを結ぶことにより、協会は輸出の機会を創出し増強するため、世界中の新たなグローバル市場への国産木材の販売促進を支援している。
日本木材輸出振興協会の代表は、「当協会は、ドバイを日本木材の使用拡大の潜在性ある国と考えており、今回の展示を行った」と述べた。
「当初、協会は3月にドバイで開催される『メッセ・フランクフルト・ギフト&ライフスタイル中東』への出展を考えていたが、延期されたため、この『ジャパンウッドギャラリー』を計画した」と団体代表は付け加えた。
WITS によると、2020 年の日本の木材輸出額は 357 億円で、1977 年の 366 億円に次ぐ第 2 位であり、日本が木材を輸出した上位のパートナー国は中国、米国、韓国である。
代表は、木材製品分野における団体の関心について詳しく説明し、日本の豊かな森林が事業開発をいかに促進したかを説明した。
「日本では、国土の3分の2が森林であり、森林の40%が、建物や家具に使用されるスギとヒノキを中心とした針葉樹林である。森林木材はCO2排出ゼロの原料であり、植樹、栽培、伐採、使用のサイクルを繰り返すことで、地球温暖化問題に貢献したい」と代表は語った。
シティウォークにある日本木材輸出振興協会のブースでは、ヒノキとスギを使った木材製品を取り扱い、製品の幅広い用途を垣間見ることができる。壁、天井、床の構造に使用される木材、サイディングやデッキなどの外装材、家や家具の付属品などの内装材があり、これらはすべて日本の伝統的技術と技量を用いて作られている。
「木材製品製造企業として展示されるのは、技術とデザイン面で日本をリードする企業の1つで、海外での日本木材使用促進に熱意を持っている」と代表者は述べた。
ブースでは、インテリアアクセサリー、ギフトアイテム、ジュエリー、子供のおもちゃ、収納ボックスなど、日本木材を使用して製造された装飾製品も展示しており、産業用木材だけでなく、日用品の製造も推進している企業の能力を表している。
「現在、日本のさまざまなメーカーや企業からの日本木材を販売促進している。『日本』と言えば必ず、人々は高品質の製品を思い浮かべる。これが、我々が示したいものである。日本で広く利用される日本木材の品質である。」と、ブースに勤めるプロモーターのアムル・アル・サトウト氏は述べた。
アル・サトウト氏は、スタンドに展示された木材製品を紹介する際に、スギとヒノキの木材を識別するための簡単な方法を見学者に伝えた。
「ヒノキの色は通常明るく、ほぼ白だが、スギは少し暗い。多様な種類の木材が多数あるが、これらは住宅や建設に利用でき、最も使われていて信頼性がある。壁、フローリング、天井に使用できる。壁に使用できる本当に高品質の木材であるペーパーウッドや、財布、ネックレス、イヤリングなど木製アクセサリーもある」とアル・サトウト氏は述べた。
「アラブ首長国連邦の多くの人々は、このタイプの木材が気候に対応できるかどうかが疑問だろう。日本では、雨、嵐、雪などの寒い天候と暑い天候があるため、答えはイエスだ。これらの木材の長所は、耐虫性、耐火性、耐水性だ。適切にメンテナンスすれば、300年まで使用できる木材もある。これは驚くべきことだ。また夏季は部屋を涼しく保ち、良い香りを放つ。これらが、展示される数種類の木材の特徴である」とアル・サトウト氏は付け加えた。
木材とその派生製品は、何千年もの間、世界中で使用されてきた。建設のための全体的または部分的な現代の木材利用は、木材建築の潜在性への関心の高まりを示唆している。木材は主要な建築材料のうち唯一成長するものの1つであり、原料の大規模な使用は、森林破壊の原因となる場合がある。
しかし、日本木材輸出振興協会は、「日本の森林の年間成長率は国内需要を上回っているので、世界中の皆さんに適切な割合の日本木材を利用してほしい」と述べている。
日本で調達される木材は、森林の適切な管理保全の下で行われ、伐採される木材の割合監視のために、木材製品生産における持続可能な方法を保つよう保証している。
協会はまた、持続可能な木材製品の利用促進がいかに環境と気候変動の問題への取り組みに貢献するかを説明した。
「木材はCO2排出ゼロの原料であり、地球温暖化防止に貢献する。植樹、栽培、伐採、利用のサイクルに関わり、地球環境問題に貢献したいと考えている」と日本木材輸出振興協会は述べた。
最終的には、他の再生不可能なエネルギー原料や具現化エネルギー材料の代替として木材を使用することで、建設資材から放出される炭素排出量を節約し、同時に効果的な炭素貯留製品として機能することで、環境への取り組みに貢献する。
ドバイ中心部に、さまざまな種類の日本木材と日本製木材製品を展示するブースを開設することで、日本木材の国際的輸出を促進すると同時に、UAE内の人々にさまざまな種類の木材について教育することができる。また日本の製造技術と技量が、展示されている製品の独自性を可視化する。