
カイロ:エジプトの政府系投資ファンドは、投資家の意欲次第で3年以内にその授権資本額を、2,000億エジプト・ポンドから最大1兆ポンド(621.5億ドル)へ増額するつもりであると、同ファンドの事務局長が述べた。
昨年、エジプトの国会は「エジプトファンド」と呼ばれる同ファンドに対して50億エジプト・ポンドの当初資金を割り当てる法律を通過させ、10億ポンドが直ちに国庫から送金された。
またこの法律は、理事会メンバーを専任する理事長が、未使用の国の補助金の所有権をファンド、またはファンドの保有する任意の企業へ譲渡できるようにする。
「3年以内に授権資本額を最大1兆ポンドに増やすつもりです…全ては投資家の反応と投資意欲次第です」と、同ファンドのアイマン・ソリマン事務局長は述べた。
「私たちが扱う予定の産業部門には、工業、従来のエネルギーと再生可能エネルギー、観光、および考古学が含まれます」と、ソリマンは言う。
アブデルファタ・エルシシ理事長は先月、エジプトはその新たな政府系投資ファンドの規模を「数兆ポンド以上」へ劇的に拡大する可能性があり、「ファンドと資産の運用を通して持続可能な経済発展に貢献することを目指す」と述べている。
同ファンドはシーメンスの建設した発電所の約30%の株式を購入することを計画しているとソリマンは述べ、6名の国際的な投資家が興味を示したと付け加えた。
「今までのところ、6社がエレクトリシティ・ホールディングス社に対し、シーメンスの発電所の株式購入を申し出ています」と、ソリマンは言う。
当時世界最大と言われたこの発電所は、2015年に締結した60億ユーロ(66.1億ドル)の契約でシーメンスによって建設された。エルシシが昨年、その落成式を行った。
モハメド・シェーカー電力相は5月、政府は同発電所を民間の投資家に売却することを検討しているが、協議はまだ初期段階にあると述べていた。