
ラシード・ハッサン
リヤド: 糖尿病患者の革新的なモニターシステムの開発を担った英国の医療系テクノロジー会社は、サウジアラビアを鍵となるターゲット市場の一つと定めた。
ネマウラ・メディカルは糖尿病患者が血液中のブドウ糖濃度を監視できる着用型機器を開発しており、サウジアラビアは同社の市場拡大計画のリスト上位にある。
継続的グルコースモニタリング(CGM)製品のSugarBEATは最近英国で販売が開始された。これは糖尿病などに苦しみ、針を使用しない代替方法を求める人々を対象としている。
同社は当初、英国で20万台のSugarBEATセンサーの発注を記録し、今年の売り上げが210万台にのぼるだろうと予測している。
英国内での好結果を受け、同社は国際市場へ拡大させる計画を発表した。これにはドイツ、UAE、サウジアラビアでの製品販売が含まれている。
ネマウラ・メディカル代表取締役のファズ・チョードリ―博士は「我々はこの画期的な技術が、糖尿病患者が自分の症状を管理するにおいて、劇的な変化をもたらすと考えています」と述べた。
「我々は、使いやすく、柔軟に対応でき、既存の技術よりコストのかからない製品で一歩先を行っています。知る限り、臨床研究上、あるいは承認申請されたものの中で類似する製品はありません」
ネマウラ・メディカルは2011年に設立され、近年着用型市場に参入し、慢性的な病気や健康状態を針を使わずにモニターできる着用型機器を開発・商品化している。
CGM市場は現在成長中の分野で、アライドマーケットリサーチによると同社は2027年までに約90億ドルの市場規模となる見込みだ。
SugarBEATのような機器の中東・北アフリカ諸国(MENA)における潜在市場はかなりもので、国際糖尿病連合(IDF)のデータでは、2019年にこのエリアで20~79歳の3900万人が糖尿病の症状を抱えていることが分かっている。この数は2045年までに1憶8百万人にまで増加すると予測されている。
IDFはサウジアラビアの成人人口のうち、15%が糖尿病であると見積もっている。