
アラブニュース
リヤド:サウジアラビア政府は、リヤド空港の建設を検討中だ。政府系ファンドが設立を目指す新航空会社の拠点となり、観光客数の大幅増加を狙っている、と事情に詳しい関係者の言葉を引用してブルームバーグが報じた。
純資産金額4300億ドルの政府系ファンドは今年初めに、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の構想する観光ブームを実現するため、航空分野への投資計画があると発表していた。
機密に関わる内容のため匿名を求める情報筋によると、今年初めにサウジ国内で新設が報じられた航空会社は、観光客やビジネス旅行者にサービスを提供するとみられる。一方でジェッダに拠点を置く国営サウディア航空は、宗教ツーリズムを中心に運行されるだろうという。
政府系ファンド「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」は、リヤドの新国際空港に数十億ドルを投資する案を細かく検討している、と情報筋は語った。新空港の規模と建設スケジュールは未確定で、PIFが航空会社新設や新空港建設を中止する可能性もあるという。
PIFの報道担当者はリヤド新空港についてコメントするのを拒否した。代わりに「国内外で売り上げを伸ばすという、航空部門の壮大な目標を支援する」ため航空部門に投資し、新会社の設立を検討すると以前発表したことに言及した。
プロジェクトが実現すると、2030年までに2019年実績の6倍となる年間1億人の観光客を誘致するとの国家的目標がさらに推進されると見込まれる。プロジェクトはまだ策定の初期段階にある。
このプロジェクトは、外国人観光客を誘致して石油収入への依存から脱却し経済を多様化するという、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の戦略に沿ったものだ。