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リヤド:サウジアラビアの失業率は、経済が新型コロナウイルス感染症のパンデミックから回復し始め、女性が記録的な数で労働力に加わる中、第1四半期には約5年間で最低の水準まで低下した。
統計総局の推計によると、失業率は、3月までの3か月間に、2020年第4四半期の12.6%から11.7%に低下した。これは、COVID-19に関連する規制が導入され始めた2020年第1四半期の11.8%とほぼ肩を並べ、2016年第2四半期の11.6%以降で最も低い水準となっている。
失業率の低下は、男性の労働参加率は80.6%から79.7%に低下したものの、女性の労働参加率が前四半期の32.1%から33.6%に上昇したことが一因となっている。
サウジアラビアの経済は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、10年後に失業率を7%にすることなどを掲げたビジョン2030計画のもと、原油輸出への依存の緩和を目指す中、投資急増の恩恵を受けている。
サウジアラビアの非石油経済は、民間部門が6.3%拡大したことにより、今年最初の3か月には前四半期比で4.9%成長した。実質GDPは、価格維持のために原油生産量を自主的に削減したため、0.5%縮小した。
今月、ゴールドマンのアナリストであるファルーク・スーサ氏は、製造業、金融業、建設業において全体的な経済活動の加速が著しく、実質GDP成長率は今年4.5%、2022年には7%と、大方の予測を上回るだろうと語った。
今年初め、サウジアラビアの財務省は、今年は3.2%の成長を見込んでおり、2020年のパンデミックによる低迷を反転させると発表した。国際通貨基金は、2か月前、わずか2.1%の成長を予測している。
季節調整済みのIHSマークイットサウジアラビア購買担当者景気指数(PMI)は、5月には2か月連続で上昇し、4月の55.2から56.4に上昇した。スコアが50を超えると拡大、50を下回ると縮小を示す。
活動はパンデミックによる低迷から回復しつつある一方、採用への影響はまだ感じられず、雇用は2か月連続で増加したものの、そのペースは鈍化した。
パンデミックの規制が緩和され始める中、30%の企業が事業活動が増大していると述べ、輸出注文は2015年以来最も速いペースで増加した。