• 中国の習近平国家主席は先月、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話で会談した
• ウクライナへの代表団は、李輝氏（2009年から2019年まで駐ロシア中国大使に就任）が率いることになる

北京：中国は15日から、ウクライナ、ロシアや他のヨーロッパ諸国に特使を派遣する予定であることを北京が12日に発表した。モスクワによる昨年の侵略以来、戦争で荒廃した国を訪問する最高位の中国外交官となる。

ウクライナから中東まで、北京はここ数か月、世界の危機を解決する上で主導的な役割を担う調停者として地位を確立しようとしている。

しかし、ウクライナ戦争に関して中立的な立場であると主張する中国は、各国からの批判を受けている。侵略行為について、モスクワを非難することを拒否しているからだ。

戦争開始から1年以上が経過した先月、中国の習近平国家主席はウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話で会談した。

北京はその後、2009年から2019年まで駐ロシア中国大使を務めた李輝氏が、ウクライナへの代表団を率いることになると発表した。

中国外交部の汪文斌報道官は12日の定期記者会見で、李氏によるウクライナ、ポーランド、フランス、ドイツ、ロシアへの訪問目的は、「ウクライナ危機の政治的解決についてすべての当事者と意思疎通する」ことであると述べた。

李氏の訪問は、中国の「平和と対話の促進に尽くす姿勢」を示していると汪氏は述べた。「これは、中国が平和を堅固に支持していることを十分に示しています」

「中国は、停戦、戦争の中断、和平交渉の開始、状況の深刻化回避について、国際的合意をより多く築くための建設的役割を果たし続けることを望んでいるのです」と報道官は付け加えた。

現在ノルウェーにいる中国外務大臣の秦剛氏は、李氏の訪問について次のように述べた。「私たちは皆、状況に不安を抱いています。そして我々全員が求める平和と政治的解決は、争いが勃発した初日から中国が支持し、訴えてきたものでもあります」

しかしながら、中国政府のユーラシア担当特別代表を務める李氏は、その選択によって人々を驚かせている。

大使としてモスクワを去る直前、李氏はウラジーミル・プーチン大統領から友好勲章を授与されたのだ。

ウクライナのゼレンスキー大統領が「長く有意義だった」と評した習国家主席との電話会談は、北京が2月に発表した12項目の政策方針書を受けて開催された。同文書は、対話、そしてすべての国の領土主権の尊重を訴えたものだった。

この方針書は、曖昧な言い回しが西側諸国から酷評を受けたものの、習国家主席との会談を受け入れることをゼレンスキー大統領に促したのだ。

その第一項には、「すべての国の主権、独立、領土保全が効果的に擁護されなければならない」と記されていた。

しかし、これがウクライナ戦争の具体的な状況とどのように関係するのかについては、中国は一貫して解説を拒否している。

AFP