
ジャナ・サロウム
ラヤナ・アルクバリ
リヤド:MAGNiTTのレポートによると、消費者による購入代金の支払い分散を可能にするフィンテック企業「Tamara」は、今年、サウジアラビアのスタートアップ企業の中で最も多くのベンチャーキャピタル資金を調達した。
この後払い決済企業は、今年初めに調達した600万ドルに加え、グローバル決済処理企業のCheckout.comが主導するシリーズAラウンドを通じて、4月に1億1,000万ドルを調達した。
第2位は食料品店をターゲットにした企業間Eコマースのマーケットプレイス「Sary」で、5月に3,050万ドルを集めた。シリーズBラウンドは、シリコンバレーのRocketship.vcとサウジアラビア最大のベンチャーキャピタル投資家であるSTV、さらにリピート投資家のRaed Ventures、MSA Capital、Derayah VCの主導で行われた。Saryはこれまで計3,700万ドルを調達している。
今年3番目に資金調達額が多いサウジアラビアのスタートアップ企業は、レストラン管理システムを専門とする「Foodics」である。リヤドを拠点とするこの企業は、PIFの子会社であるSanabil InvestmentsとSTVが共同で主導した2月のシリーズBラウンドで2,000万ドルを調達した。
Endeavour Catalyst、Elm、Derayah Venturesもこのラウンドに参加し、これまでの総調達額は2,800万ドルにのぼる。
MAGNiTTのリストでは、2月に950万ドルを調達した電子機器とコンピューターソフトウェアの開発企業「Azom」が4番目に登場する。流通会社Assr AlJawalと非公表の個人投資家によるシリーズAラウンドで、同社の調達額が計1,070万ドルとなった。
シャーリア準拠の融資マーケットプレイスを通じて、中小企業に即時のインボイスファイナンスを提供する「Lendo」が第5位となっている。同社は 3月に、Derayah Ventures主導のもと、Seedra Ventures、Shorooq Partners、500 Startups、Impact46などの投資家から720万ドルを調達した。