
アラブニュース
リヤド:サウジアラビアは、未来の燃料と目される水素産業で主要国の一角を占めるべく、ドイツと水素分野での事業機会を模索する。
サウジアラビア内閣は昨晩、同国エネルギー省とドイツ連邦経済エネルギー省との間で結ばれた水素分野での事業機会を模索する覚書を承認したと、国営通信社SPAが火曜日に報道した。
本合意は、国営エネルギー大手のサウジアラムコ社がブルー水素の生産拡大を計画しており、未来型プロジェクトNEOMが2025年にグリーン水素の生産開始を目指す中で結ばれた。
合意自体は昨日締結されたものだが、ドイツは過去2年間、サウジアラビアの関係者との間で、水素に関する議論に深く関与し活発に活動してきた。NEOMには、既にドイツ人が率いる水素ユニットが存在しており、ドイツのエネルギー企業イノジー社とRWEの元CEOであるオランダ人ピーター・テリウム氏がエネルギー部門の責任者に就任している。
サウジアラムコ社は月曜日、生産量を拡大するため主要市場におけるブルー水素の長期供給契約締結を模索しており、高い潜在成長性があると発言した。アラムコ社のCEOであるアミン・ナセル氏は、投資家との電話において、水素燃料の主要市場となることが予測される日本および韓国のバイヤー候補と協議中だと述べた。
ブルー水素は、天然ガスを水素に変えるために従来型の方法であるハーバー・ボッシュ方式を採用しているが、排出された二酸化炭素を回収できる。グリーン水素は、再生可能なエネルギーと水で生成される
水素はアンモニアに変換してから、長距離輸送を行う。
昨年9月、サウジアラムコ社と日本エネルギー経済研究所(IEEJ)は、サウジアラビアから日本へのブルーアンモニアを初出荷したと発表した。
サウジ基礎産業公社(SABIC)と提携して行われたこの出荷には、40トンの高品質ブルーアンモニアが含まれており、ゼロカーボン発電への使用が見込まれている。
また、ナセル氏は月曜日、サウジアラムコ社は同国の政府系投資ファンドPIFやアクワパワーと再生可能エネルギー投資について協議中だと述べた。