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サウジアラビアの科学技術センターがドローンを開発

キングアブドゥルアジズ科学技術センター  (KACST) は2013年に生産した無人航空機を初公開した。(写真:AN ファイル)
キングアブドゥルアジズ科学技術センター (KACST) は2013年に生産した無人航空機を初公開した。(写真:AN ファイル)
24 Nov 2019 03:11:06 GMT9
  • 無人航空機 (ドローン) には複合材料が用いられている
  • センターの業務はビジョン2030の目的に沿ったものである

カテリーナ・カディバシ

ドバイ:キングアブドゥルアジズ科学技術センター(KACST) では国産の無人航空機 (UAV) Saker-1 及びSaker-4の開発が進められている。

中高度長時間滞空ドローンSaker-1はすでに予備テストで良好な結果を収めている。

KACST航空技術ナショナルセンターのマネージャー  アリ・アル=シーリ博士はアラブニュースに「Saker-1は150 kgまでの積載物を積んで高度15,000 ft (4.6 km)まで上昇することに成功しました。…発射したミサイルや爆弾の射程距離は6 kmに達しています」と語った。

ドローンにはISR (情報・監視・偵察) システムも搭載されており、赤外線センサーを利用して飛行中昼夜間を問わず動画をライブ送信することができる。

Saker-4はSaker-1より小型のUAVである。

「Saker-4には重さ約3 kgの監視システムを搭載することができます。こちらは11,000 ft (3.6km)まで上昇し、最大時速は約120 kmに達します」とアリ・アル=シーリ博士は述べた。

UAVにはグラスファイバー、カーボンファイバー、樹脂、繊維強化複合材などの複合材料が使われており、それにより軽量化、省エネルギー、滞空時間延長が実現されている。

KACSTはサウジアラビアの研究開発機関で、新テクノロジー開発領域で科学研究を行いその成果を産業の発展に利用することを目的としている。

アル=シーリ博士は、武装無人航空機はセンシティブな技術の集積であり、様々なレベルでの審査を実施して飛行・軍事水準を満たすものにしなければならず、このプロセスを経て産業化にこぎつけるまでには長い時間がかかると述べた。博士はこのようなテクノロジーの成果を実現する能力それ自体がすでに素晴らしい偉業であると語った。

センターの業務は、テクノロジーのローカリゼーション、国産コンテンツの拡充、インフラストラクチャー改善、サウジアラビア人への雇用創出などをはじめとするビジョン2030の目的に沿ったものである。

2001年から2003年にかけてセンターが業務を開始したころ従業員数は10人から20人にすぎなかった。現在では様々な資格を持つおよそ120人のサウジアラビア人エンジニアがセンターで働いている。

アル=シーリ博士は「センターではサウジ女性の雇用にも力を入れています」とも語った。

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