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米国の在庫が増加し、世界の原油価格が下落:市場概況

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30 Sep 2021 07:09:50 GMT9
30 Sep 2021 07:09:50 GMT9

サーシャ・アル・マソウディ 

9月30日、米国在庫の公式統計値が予想外に上昇したことを受けて、原油価格はさらに下落したが、最近の上昇傾向を受けて価格は安定しているようだ。

ブレント原油は9月29日に0.6パーセント下落した翌日、1:37(世界標準時)時点で11セント安の1バレル78.53ドルの値を付けた。同じく前日に0.6パーセント下落した米国産原油は、5セント安の1バレル74.78ドルだ。

原油価格が3年ぶりに1バレル80ドルを超え、消費国からの増産圧力もあるが、情報筋によると、OPECプラスは来週の会合で、11月の生産量について日量40万バレル増という従来の取り決めを維持する可能性が高い。

石油輸出国機構はロシアを盟主とする諸国との間で7月に、日量580万バレルの削減状況を段階的に解消するため、毎月日量40万バレルの増産に合意した。12月に取り決めを評価することにも合意している。

情報筋は、「現時点では、日量40万バレルの増産計画を維持する予定だ」と明らかにした。

9月にOPECプラスは、10月の増産量については従来の計画を維持することに合意している。

ロイターに示された資料では、29日に開かれたOPECプラスの合同技術委員会(JTC)は、来年の石油市場は基本シナリオで日量140万バレルのだぶつきになると予想しており、前回予想の日量160万バレルよりやや減少している。

OPECのモハンメド・バルキンド事務局長はJTCの開会の挨拶で、現在のOPECプラスの取り決めは石油市場の均衡を維持するのに役立っていると述べた。

パンデミックに伴うロックダウンから経済が回復し、燃料需要が持ち直すなか、一部の生産国で供給が途絶えており、原油価格は高騰している。

米国エネルギー省によると、先週、米国の石油、ガソリン、留出油在庫は増加した。米国の生産量は日量1110万バレルに増加し、約1カ月前のハリケーン「アイダ」以前の生産量までほぼ回復した。

米国の生産量は、2019年末に日量1300万バレル近くまで上昇した時の水準には回復していない。シェールオイルの生産量は回復が遅れており、OPECが割当量の増加に乗り気でないなか、世界全体では供給が逼迫している。

プライス・フューチャー・グループのトレーダー、フィル・フリン氏は、「生産量は回復してきているが、必要量には達していない」と述べた。

カーボンフットプリント

情報筋がロイターに明かしたところでは、アブダビ国営エネルギー会社は、同社のカーボンフットプリントを削減する方策として、カナダに所有する石油・ガス生産用の全資産の売却に向けたアドバイザーを雇った。

IHSマークイットのアナリストによると、資産の売却額は11億8千万ドルに上る可能性がある。

 

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