
パナソニックは28日、通期営業利益見通しを12%上方修正した。保有株式の評価益に加えて、車載用バッテリーとファクトリーオートメーション(FA)機器の売り上げ増が寄与した。
2022年3月期の連結営業利益見通しを、3300億円から3700億円(32.5億ドル)に上方修正した。金融市場データを提供する英リフィニティブによる、アナリスト20名が出した利益見通しの平均値3681億円を、今回の修正見通しは上回っている。
パナソニックは直近の7-9月期に、968億円の利益を計上した。前年同期は928億円だった。7-9月期の業績は、リフィニティブが見通し提供を依頼したアナリスト9名による、利益見通し予測平均値の1059億円を下回っていた。
パナソニックは、9月に米ソフトウエア企業ブルーヨンダー株を71億ドルで追加取得し完全子会社化したのに伴い、既存持ち分20%の再評価益を583億円も計上した。
パナソニックが昨年度提出した有価証券報告書によると、米電気自動車(EV)大手テスラの全持ち株を約4000億円で売却しておりブルーヨンダー買収の元手にしたとみられる。ブルーヨンダーは、機械学習を利用して工場と物流倉庫や小売業者のデータを連動させ、企業のサプライチェーン(供給網)管理を支援する会社だ。
ロイター