
フランクフルト:国際エネルギー機関(IEA)は1日、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、「原油市場に対して供給不足に陥ることはないという強いメッセージを発する」ため、戦略石油備蓄から6,000万バレルを放出することで加盟全31カ国が合意したと発表した。
IEAは米国エネルギー長官ジェニファー・グランホルム議長の下で臨時閣僚会合を開き、今回の決断に至った。
IEAには米国のほか、ドイツ、フランス、英国、日本、カナダなどが加盟国に名を連ねている。
IEA加盟国は、石油15億バレルを緊急用に備蓄している。今回放出されるのはそのうちの4%で、1日あたりおよそ200万バレルを30日間程度に渡って放出していくことになる。
IEAによる石油備蓄は1974年のアラブ諸国による石油禁輸措置を受けて確立されたものだが、協調放出が行われたのは今回を含めてもわずか4回のみとなっている。
AP