
アラブニュース
リヤド:統計総局(GASTAT)の速報推計値によれば、2022年1~3月のサウジアラビアの実質国内総生産(GDP)は、前年同期比9.6%増となった。
石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国であり、世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアの実質GDPを押し上げた主な要因は、1年前よりも20.4%増加した王国の石油関連活動である。
非石油活動および政府サービスは、それぞれ3.7%および2.4%の増加となった。
1973年の石油危機以降で最も大幅なエネルギー価格の上昇と、貿易、生産、消費のパターンを世界的に変えたウクライナ戦争が、この記録的なGDP成長率に貢献した。
サウジアラビアの PMI 調査によると、王国の非石油部門も、ここ 4 年で最も速いペースの拡大を示している。
これは、コロナウイルス感染症パンデミック後の顧客需要の回復に伴い、新規の事業と活動が急激に高まったためである。
また、同国の経済資源の多様化を目指す改革計画「ビジョン 2030」に沿って、ビジネスも増加している。
GASTATが提供する四半期データによると、2022年第1四半期のサウジアラビアの前期比GDP成長率は、2.2%の増加だった。同四半期で石油活動が2.9%、非石油活動が2.5%増加した一方で、政府活動は0.9%の減少となった。
世界銀行によると、エネルギー価格は2022年に50%以上上昇し、2023年および2024年には緩和されることが予想される。
しかし、ウクライナでの戦争の長期化とロシアへの追加制裁により、近い将来、石油価格はさらに上昇する可能性がある。サウジアラビアはそのために生産能力を増強できる数少ない国の1つであり、それが同国のGDPにさらなる影響を与えることになる。