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WEF2022代表団 日本における「新しい資本主義」、カーボンニュートラル、地域の緊張について議論

2022年5月25日。フィナンシャル・タイムズ副編集長兼外交問題チーフコメンテーターのギデオン・ラックマン氏、慶應義塾大学名誉教授の竹中平蔵氏、スタンフォード研究所(HAI)教授兼上級研究員のエリック・ブリィニョルフソン氏、グッゲンハイム最高投資責任者(CIO)スコット・マイナード氏が、ダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会のセッションに出席。(スクリーンショット)
2022年5月25日。フィナンシャル・タイムズ副編集長兼外交問題チーフコメンテーターのギデオン・ラックマン氏、慶應義塾大学名誉教授の竹中平蔵氏、スタンフォード研究所(HAI)教授兼上級研究員のエリック・ブリィニョルフソン氏、グッゲンハイム最高投資責任者(CIO)スコット・マイナード氏が、ダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会のセッションに出席。(スクリーンショット)
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26 May 2022 02:05:47 GMT9
26 May 2022 02:05:47 GMT9

アラブニュース・ジャパン

  • 日本は中国と複雑な関係にあり、日本企業が中国で築いた深いサプライチェーンが日本の富を増やしてきたにもかかわらず、日本政府は製造業の一部を国内に戻したいと考えている
  • 持続可能性や包括性とともに成長を確保するために、日本はよりオープンで多様な社会の創造を通じて、人への投資を増やす必要があると、パネリストは述べた

ドバイ:現代のグローバル経済における一般的なアプローチは、大きな格差と拡大を生み出している。そのため、日本政府は「新しい資本主義」と呼ばれるアプローチで、日本経済の改革と活性化のための政策を進めている。

慶應義塾大学名誉教授の竹中平蔵氏は、水曜日に開催された世界経済フォーラム(WEF)で次のように述べた。「日本における『新しい資本主義』の本当の核心を予測することは非常に困難です。しかし、日本経済は比較的安定しているものの、政府の役割や所得の再分配など、対処し強化する必要がある分野がいくつかあります」

「安定はしていますが、インフレ率の上昇や円安などの問題も残っています。1年前は1ドル110円でしたが、今は130円、つまり20%下落しています。実質実効為替レートは過去50年間で最も低くなっています。これは、日本がまだ潜在能力を発揮していないことを反映しており、積極的な改革が必要です」

日本は、最大の輸出市場であり、最大の輸入先でもある中国と複雑な関係にある。日本企業が中国で築いた深いサプライチェーンが日本の富を増やしてきたにもかかわらず、日本政府は製造業の一部を国内に戻したいと考えていると、パネリストは述べた。

大和証券グループ執行役副社長の田代桂子氏は、「私たちは、今起こっていることの前から、日本にもっと製造業を戻すことを議論してきたと思います」と述べた。「これは以前から検討されてきたことであり、今後も続く傾向だと考えます」

「再製造に関しては、企業が実際に検討している事柄です。雇用が失われるからというよりも、雇用を取り戻すことによってもたらされる成長と可能性がその理由です」

中国でのビジネスに対する懸念や両国間の緊張が高まっているにもかかわらず、日本企業は中国との経済・貿易関係の重要性をおろそかにしていない。

さらに田代氏は、日中両国が気候変動への対応として炭素排出量をゼロにすると約束したことについて、中国が太陽エネルギーの生産と貯蔵において顕著な優位性を持っていることから、協力的な取り組みが必要であると指摘した。

「私たちは6月に中国での合弁事業を開始しましたが、明らかに、私たちが望むべき方向性について非常に懸念しています」と彼女は述べた。「一方で、誰もがやらなければならないネットゼロなど、協力できることは中国に参加してもらう必要があります」

「国際社会として、中国が2050年のネットゼロ達成に貢献できることを無視することは、非常に困難だと思います」と、彼女は多くの国が採用しているネットゼロ達成の目標時期について言及した上で付け加えた。

竹中氏は、この地域の地政学と、日本で再製造が奨励されていることによる日中間の経済的な「デカップリング」の可能性について、次のように述べた。「デカップリングは誰も望んでおらず、グローバリゼーションは継続されるべきでしょう。しかし、同時に経済にはある程度の強靭さが必要です」

「経済的な安全性は重要ですが、グローバリゼーションの規制が厳しすぎるとコストがかかり、生活水準が低下してしまいます。ですから、自由貿易と経済安全保障のバランスには十分注意しなければなりません」

日本の変革のためのもうひとつの重要な柱として、パネリストたちは技術の進歩と、日本の労働力の減少に伴う課題について議論した。

竹中氏は、技術の進歩のスピードが増し、いくつかの産業で人工知能の利用が加速していると説明した。

「トヨタは1980年代から多くのロボットを活用し、それぞれのロボットに名前をつけて人間として扱っていたほどです。そういう意味では、様々な可能性があると思います」

現在、ロボットやその他のデジタル技術の進歩は、ほとんどの国で、職が失われる予想から労働者の不安を引き起こす傾向がある。しかし、専門家によると日本の労働者は、このような進歩を経済成長の不可欠な側面として捉えているという。

エリック・ブリィニョルフソン氏は、日本におけるITとテクノロジーの重要な役割を強調しながら、「トヨタでロボットが成功したのは、雇用者と被雇用者の関係性にあります」と述べた。同氏は“ジェリー・ヤン&アキコ・ヤマザキ”教授であり、スタンフォード・デジタルエコノミー・ラボ人間中心人工知能研究所の上級研究員を務めている。

「米国では、ゼネラルモーターズ(GM)がロボットを大量に使い、それを理由に多くの人を解雇したため、労働者はすぐに機械を脅威と捉えました。日本では終身雇用の文化があるので、従業員はロボットを脅威とは思わず、むしろ仕事を楽にしてくれるもの、一緒に働いてくれるものと考えています。捉え方が違うのです」

田代氏は、日本の経済成長の回復と強化のために若い世代が果たすべき役割について尋ねられると、日本はより多様で包括的な社会の創造を通じて、人への投資を増やす必要があると述べた。

「私たちにできる最も重要なことは、変化を恐れないことだと思います」と彼女は述べた。「私たちの世代や日本の上の世代は変わることができません。インクルージョンと多様性について、私たちはどこにも到達しておらず、それが私たちの抱える問題なのです」

また、雇用の面では、女性がより平等な立場に立つ必要があると付け加えた。「女性を雇用する場合、彼女たちが多様なアイデアを持っているからではなく、労働力や人口減少がその理由になっています。投資やイノベーションなど、これまで話してきたことの根底には、こういった大きな問題があると私は考えています」

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