
ファハド・アブドル・ジャダエル/ニルマル・ナラヤナン
ジェッダ:キング・アブドゥラー科学技術大学(KAUST)は、フィンテックではなくディープテックの分野に注力している、と大学幹部が語った。
「私たちがフィンテックのようなものに注力することはないでしょう。なぜなら私たちはそれは扱わないからです。私たちは食料、水、エネルギー、環境といった中核的な研究分野におけるディープテックに注力しています」と、KAUSTのイノベーション・経済開発担当バイスプレジデント、ケビン・カレン氏がアラブニュースに話した。
ジェッダで開催されたイノベーション主導型海水淡水化会議(Innovation Driven Desalination Conference)の傍らで話す中で、同氏はKAUSTが技術やスタートアップの成長を促進するために、ディープテックへの2億ドルの投資を視野に入れていることを明らかにした。
さらに同氏は、サウジアラビアはディープテック企業を国内に誘致したいと考えており、政府はそうした企業の事業に適したエコシステムを促進するつもりだと付け加えた。
「二つのコア投資を呼び込むために、2億ドルの資金は一般的です。最初の投資者を獲得するのが最も難しく、二番目の投資者を集めるのはより簡単で、三番目はもっと簡単です」と、カレン氏はアラブニュースに述べた。
また彼は、政府は近い将来、これらの投資を管理するファンドマネージャーを任命する予定であるとも話した。
カレン氏によると、これらの投資の影響は、国内総生産や雇用市場などあらゆる分野で目に見える形で現れるという。また、それにより人々の幸福指数を高めることにも繋がり得ると述べた。
同氏はまた、起業家精神を持つサウジの若者に、同大学を訪れ、起業家精神アクセラレータープログラムに参加するよう呼びかけた。
さらにカレン氏は、KAUSTの起業家精神MOOCコースについて、実際の目標は2025年までに5万人に対して研修を行うことだったものの、最初の六か月で10万人ものサウジの若者が集まったと明かした。
また、サステナビリティの重要性については、次のように述べた。「私たちは、循環型炭素経済に非常に力を入れています。ですから、循環型炭素経済関連のあらゆることも、私たちの関心の対象となるでしょう」