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• スモトリッチ氏は自身の発言について釈明して「ハワラは一掃されるべきだと言った時、罪のない人々に危害を加える意図はなかった」と述べた

ロンドン：ホワイトハウスは一触即発の状態にあるパレスチナの町を「抹消する」べきだと要求したイスラエル財相は来週の訪米中、バイデン政権の高官とは会談しないと発表した。イスラエルメディアが報じた。

就任後初めてワシントンを訪問するベザレル・スモトリッチ氏はアメリカのジャネット・イエレン財務長官はじめ政府高官と顔を合わせることはないと、ホワイトハウスは3月3日の記者会見で明らかにした。

スモトリッチ氏が問題となっている発言を行ったのは、1日の会合の席上で、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区でパレスチナとイスラエル人入植者の攻撃で死者が相次いでいた時であった。

パレスチナの村ハワラで週末に入植者による破壊活動（あるイスラエル人の将軍はこれを「ポグロム」と呼んだ）が起きたことについて尋ねられて、スモトリッチ氏は「私の考えではハワラは抹消される必要がある」と答えた。

事の経緯は次の通りである。北部の都市ナブルスでイスラエル軍が過去約20年間にヨルダン川西岸地区で行った中で最大の急襲をかけた結果、パレスチナ人11人が犠牲になった。数日後、パレスチナ武装勢力のメンバーと疑われる人物がイスラエル人の兄弟2人を銃撃する事件が起き、これを引き金としてハワラでの破壊が起こった。

スモトリッチ氏は3月12日から14日にワシントンで開かれる「イスラエル債券」（Israel Bonds）の年次総会で演説する予定である。

氏のハラワに関する発言は国際的非難を呼び、ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官は発言を「暴力と敵意を扇動する理解しがたいもの」だとして非難している。

アメリカ国務省はスモトリッチ氏の発言は暴力の扇動に当たるとして、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、発言を公式に否定するよう求めた。

「無責任で忌まわしく、非常に不愉快な発言だ」とアメリカ国務省のネッド・プライス報道官は1日に述べた。

「我々はパレスチナが暴力を煽ることを非難するのと同様に、同じく暴力の扇動にあたるこれらの挑発的発言を非難する」と報道官は述べた。

3日、約120名のユダヤ系アメリカ人の指導者が共同声明を出し、スモトリッチ氏の訪米をボイコットするよう呼びかけた。声明は、スモトリッチ氏は「我々のコミュニティで発言の機会を与えられるべきではない」としていると、イスラエルメディアが報じた。

「タイムズ・オブ・イスラエル」紙によると、「声明の署名者リストから明らかなことは、スモトリッチ氏との関係を断ちたいと望む声はユダヤ系コミュニティの主流派にまで及び、すでに氏がアメリカに入国するためのビザ発給を拒否するよう要求したより進歩的なグループをはるかに超えて広がっている」

フランス、ドイツ、日本、イギリスを含む19か国の代表は4日ハワラを訪問し、「入植者による凶悪な暴力行為をもっとも強い言葉で非難する」共同声明を発表した。

「危害を加える意図はなかった」

発言への怒りが高まる中、スモトリッチ氏は声明を出し、メディアが自分の言葉を誤って解釈したと主張したが、村を抹消すべきという言葉は撤回しなかった。

「言葉の選択を誤ったということはあるかもしれません」とスモトリッチ氏は4日、地元テレビ局に語った。

「ハワラは一掃されるべきだと言った時、罪のない人々に危害を加える意図はなかった」とスモトリッチ氏は4日、ツイッターに書き込んだ。「人は時に強すぎる表現を用いることがあるが、伝えたいメッセージは言葉通りの過激なものではないのだ。誰にでも起こることだ」

（ロイターおよびAFPとの共同）